仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
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vol.22 (2014/11/1)
“冷え”と“ほてり”の関係
徐々に肌寒さが増す季節となりました。
寒くなるにつれて気になるのが、“冷え”ですが、“冷え”にも様々なタイプがあります。その中でも、身体は冷えを感じているのに「顔だけ熱い・のぼせる」「手足だけほてる」という方が多くいらっしゃいます。
一見無関係に思える“冷え”と“ほてり”ですが、実は密接に関係して起こる症状です。

冷え・ほてりの原因とは?
冷えやほてりを起こす原因として、次のようなものが挙げられます。

●自律神経の乱れ
自律神経とは自分の意思とは関係なく無意識に働く神経で、体温や血流、筋肉、内臓の機能を調節する働きをします。
交感神経(身体を活動的にさせる神経)と副交感神経(身心を落ち着かせる神経)の2種類からなり、これらがバランス良く交互に働くことによって、身体の様々な機能は安定して保つことができます。
しかし、このバランスが乱れると血流が悪くなり、体温の調節がうまく行えなくなるため冷えやほてりを引き起こす原因となります。

〜自律神経と体温調節〜
・交感神経 … 【血管を収縮させ体温を保つ働きをする】
強いストレスや疲労などで身体が興奮状態になると、交感神経が優位となり、血管は収縮した状態が続きます。その結果、体内を巡る血流が減少し、末梢への血流が悪くなることから、手足の冷えが現れてきます。

・副交感神経 … 【血管を拡張させ体温を逃す働きをする】
一方で副交感神経が優位になると、血管は拡張した状態が続くため、血液を巡らせる力が弱まってしまいます。その結果、熱が運ばれにくくなるため、冷えが引き起こされてしまいます。
また、血行不良になることで、末梢の血管や毛細血管など細い血管では血液が滞りやすくなり、その部分に熱がたまり、“ほてり”を感じることがあります。

〜自律神経とホルモンとの関係〜
自律神経の乱れの原因にはストレスやホルモンバランスの乱れが大きく関わっています。
自律神経とホルモン分泌は脳の視床下部でコントロールされているため、お互いの働きは影響し合っています。例えば、年齢や性周期などによってホルモンの分泌量に変動あると、自律神経系の働きも乱れが生じやすくなり、その結果、体温調節もうまく行えなくなるため、ホットフラッシュ(顔ののぼせ・ほてり)や冷え症状などが現れてきます。

●内臓の冷え
“冷え”を自覚できる部位として、主に“手足・首肩・腰回り・お腹”など身体の表面の冷えがあげられますが、自覚しにくい冷えとして、身体の内面である“内臓の冷えが”挙げられます。
「かくれ冷え症」とも言われる“内臓の冷え”ですが、その特徴のひとつに、手足の“ほてり”があります。

〜冷えの進行とほてり〜
内臓が冷えを感じると、身体は危機を感じて、内臓を守るために優先して血液を送りこみます。この時、末梢の血液は減少するため、手足の温度は下がり冷えが生じます。
しかし、この状態が長く続くと、「手足が冷えすぎている」と感じ、今度は末梢に血液を送り始めます。冷えが進むと、身体は冷えている部分に熱を運ぼうとするため、内臓に送る血液を犠牲にして手足を温めようとした結果、末梢に血液が送られ、熱感やほてりを感じる状態になります。
この結果、身体は冷えているのに手足が“ほてる”といった症状が起こります。
このように“ほてり”の症状が出ているとき、「身体の芯が冷え切ってしまっている」“冷え”の進行した状態になるのです。

東洋医学で診た“陰陽”の“冷え・ほてり”
 
東洋医学では「冷えは万病のもと」であり、様々な不調や病気のもとであると捉えているため、身体がどのように冷えているのか、どこが冷えているのかを重要視しています。

陰陽の捉えかた
身体の“冷え”の状態を捉える基本の考え方として、東洋医学では“陰陽論”という考え方があります。自然界のあらゆるものは“陰”と“陽”の二つの性質に分けることができ、どちらかが陰とした場合、もう一方は陽となり、お互いは相反する関係になります。また、どちらかに偏らないようバランスをとりながら変化をします。

陰と陽のそれぞれの性質
 【寒い 冷える 下 降りる 重い 中 水 静 月 女性 夜】
 【熱い 温まる 上 昇る  軽い 外 火 動 太陽 男性 昼】 など…

「温かい熱は上へ昇り、重たい水分が下がる」という状態はイメージがしやすいと思います。
陰陽の性質から“冷え”は陰に属し“ほてり”は陽に属します。陰である冷えの状態が強くなると陽の熱症状が上部や表面に現れてきます。
陰陽を身体で分けてみると、下半身は陰、上半身は陽、身体の内部外部で見ると、内(中)は陰で外(表面)は陽、として捉えられます。

この陰陽の性質から診た“冷えとほてり”の症状には次のような病態があります。

〈顔にほてりがあるタイプ〉→【上熱下寒(じょうねつげかん)】
・上文で述べたホットフラッシュの症状
・上半身が熱くて下半身は冷えている状態のこと

〈手足にほてりがあるタイプ〉→【真寒仮熱(しんかんかねつ)】
・「寝ている時に手足が熱くて眠れない」「足を布団から出してしまう」といった状態
・冷えが進行すると熱を皮膚表面に押し出す状態のこと
(本当は寒く冷えているのに仮の症状である熱が出る)

陰陽水火のバランスが崩れたことで、それぞれの性質である「熱は上へ」「冷えは下へ」という陰陽の偏りが起きてしまった状態になります。
東洋医学ではこのバランスが崩れて巡りが悪くなる状態を重視し、改善する治療を行っていきます。

現代は冷暖房完備の生活が当たり前になり、気温の変化を感じることが鈍くなってしまいがちです。夏でも冬でも冷たい飲食物を口にするため、内臓の温度調節機能も低下している傾向があります。また夏場の冷え症から続き、冬場に限らず慢性的な冷え症を感じる方も多くなっています。
冷えを改善するには日々の過ごしかたや環境、食事を見直すことが重要になります。

ほてりを伴う冷えの対策ポイント

身体の“芯の冷え”である内臓を冷やさないよう、食事や生活習慣を見直していくことがとても重要です。
身体を温めるということも大事ですが、冷やさないような食事に気をつけてみましょう。

○気をつけたい食事
身体を冷やしやすい飲食物
 <ビール 生野菜 果物 甘いもの>
身体を温める食べ物
 <根菜 味噌 ネギ 生姜>

○足裏のマッサージ
寝ている時に手足が熱くて眠れず、冷やすと気持ち良いというのは、一時的な対処にしかなりません。根本は冷えが原因なので逆効果になってしまいます。足の血流が滞っている状態が考えられるので足裏を揉むマッサージや足湯などで血流をよくすることで、“ほてり”の症状を改善しましょう。

冷えに対応するおすすめのツボ
セルフマッサージで冷えを改善しよう
 【湧泉】(ゆうせん) … (足裏、土踏まずの中央)
 三陰交】(さんいんこう) … (内くるぶしの上に小指を当てた指4本分のところ)
 【太溪】(たいけい) … (内くるぶしとアキレス腱との間のくぼみ)
 【至陰】(しいん) … (足の小指で爪の生え際の外側)
 
○カイロの三点張りと腹巻
また、気軽にできるのは、上記にご紹介したツボの周囲にカイロを貼る方法です。
肩甲骨の間、仙骨周辺、お臍の下あたりのお腹を温めることで、冷えに対応するツボを温める効果があります。また、神経の緊張を緩めることが期待できます。
 
ほてりの症状を感じたら内臓が冷えているサインかもしれません。自覚のない冷えでも、放っておくと冷えは進行し、様々な不調や病気に繋がってしまいます。
一年を通して、“冷え”の対策を重要視し、巡りの良い身体を目指し、健やかに日々を過ごしていきましょう。
平成26年11月1日
仁鍼灸治療院 鍼灸師 内堀真樹
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