仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
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vol.24 (2014/11/24)
感情と体調の関係
「心身一体」という言葉がありますが、心と身体は互いに深く影響し合っています。日常生活を送る中でも「人前でスピーチする時、緊張してお腹が痛くなる」「音楽を聴くとリラックスして身体が軽くなる」「深く思い悩むと食欲がなくなる」など、気持ちの在り方で体調が変化するということは、どなたもよく経験することと思います。
スポーツの分野においても「心・技・体」という言葉の通り、身体や技術だけでなく、「心」すなわち精神的な強さも選手として重要な要素となります。不安や期待といった様々なプレッシャーに屈しない精神力を養うために、メンタルトレーニングを行う選手も多くいます。自分自身で気持ちをコントロールすることで、よりよいコンディションで試合に臨むことが出来るのです。
またその反対で、気持ちを上手くコントロール出来なかったり、コントロール出来ないほど気持ちが強く変化した場合、体調を崩す場合があります。病は気からと言いますが、抑えきれない、耐え難い気持ちの変化は病気となって身体へ現れるのです。
感情の変化は、身体にどのような影響を与えるのでしょうか?

感情の変化は自律神経へ影響する

「自律神経」とは、自分の意思とは無関係に働き、身体の調節に関係する神経です。具体的には、内臓や心臓、瞳孔や汗腺などの働きを調節しています。これらは運動器(骨や筋肉)と違い、自分の意思で動かすことが出来ません。そのためその時々の体調に合わせて、自律神経が無意識的に働き調節しています。
例えば心臓の調節ついて。心臓は生きている間、一度も止まることなく拍動しますが、この拍動のリズムを調節するのも自律神経です。例えば大勢の人の前に立ったり、スポーツで身体を動かしたりすると、心臓がドキドキと高鳴ります。緊張している時や運動中は、安静時よりも酸素や栄養素を多く必要とします。そのため自律神経が心臓を調節し、心臓を早く動かして、身体中に血液を効率よく送っているのです。また瞳孔(黒目)は、明るいところでは小さくなり、暗いところでは大きくなります。これは、眼に入る光の量が最適になるように、自律神経が眼の中にある細かい筋肉を動かして、瞳孔の大きさを調節しているのです。
このように自律神経は、身体の細部にわたり全身を調節しますが、ストレス(感情の変化)によって乱れることがあります。自律神経の働きが乱れると、身体に特別な異常がないにも関わらず「疲労感・めまい・動悸・不眠・下痢・耳鳴り・腹痛・イライラ」など、多様な症状が出現します。

感情の種類

喜怒哀楽という言葉の通り、感情には様々な種類があります。
東洋医学ではこの感情を「怒・喜・思・悲・憂・驚・恐」の7つ(七情:しちじょう)に分類し、それぞれが違ったかたちで身体に影響を与えると考えられています。

【怒(ど)】

強い怒りの感情です。怒って冷静さを欠く様子を「頭に血が昇る」と表しますが、怒りの感情は血液を上(頭顔面部)へ上昇させます。また東洋医学では、怒りの感情は気の巡りを調節する「肝(かん)」と深く関わりがあると考えられています。肝の機能が低下すると、全身の気の流れが滞り、症状としては「イライラ・めまい・耳鳴り・目の充血」などが現れます。
上記のような症状が続いたり、怒りっぽくイライラしやすい方は、気の流れをスムーズにさせ、頭に上った血を下げるツボが有効です。
対応するツボ 【百会・三陰交】

【喜(き)】

喜び過ぎている状態です。適度な喜びはリラックス効果がありますが、度が過ぎると気持ちに緩みが生じます。気が緩むと集中力が低下して仕事の効率が落ちたり、注意力が散漫になります。また喜びの感情は精神活動や思考を司る「心(しん)」と深く関わりがあり、強い喜びは心の働きを乱すと考えられています。症状としては「動悸・不眠・多夢・幻覚」などが挙げられます。
上記のような症状に対しては、精神を落ち着かせリラックスさせるツボが有効です。
対応するツボ 【神門・心兪】

【思(し)】

考え過ぎている状態です。物事を深刻に考え過ぎたり、先入観に捉われてしまうと、思考が低下し頭が回らなくなってしまいます。また考え過ぎると、消化活動に関係の深い「脾(ひ)」に影響を与え「腹痛・下痢・食欲不振」といった症状が現れます。
上記のような症状に対しては、消化器系の調子を整えるツボが有効です。
対応するツボ 「関元・足三里」

【悲(ひ)・憂(ゆう)】

ひどく悲しみ、憂鬱になった状態です。この状態が長く続くと、気が滅入り身体に力が入らなくなります。また悲しみや憂いの感情は呼吸に関係する「肺(はい)」に影響を与え、呼吸が弱くなり風邪を引きやすくなったりします。症状としては「無気力・過呼吸・喘息」などが挙げられます。
このような症状に対しては、呼吸器機能を整え、気の巡りを改善させるツボが効果的です。
対応するツボ 「肺兪・孔最」

【驚・恐(きょう)】

ひどく驚いている、もしくは恐れている状態です。何かに驚いたり、恐ろしいものを見た時に腰を抜かすことがありますが、これは全身の気が急激に下へ落ち、力が抜けてしまうためです。この感情は身体のエネルギーを蓄える「腎(じん)」に影響を与え、症状としては「怖がり・落ち込み・腰痛・冷え」などが挙げられます。
上記の症状に対しては、腎の機能を高め、下がった気を上げる効果のあるツボを使います。
対応するツボ 「腎兪・太谿」
 
感情を整える

感情とは人間にとって生きていくうえで欠かせない基本的なものです。今までの経験や感覚が、その時々の感情を生じさせ、その感情が次にとる行動の判断材料となります。
しかし、その感情が極端に偏ったり長く続いたりすると、心と身体がバラバラになるため、肉体的・精神的に不調が現れます。このような症状は、意味もなく出ている訳ではありません。「身体を休ませなさい」というサインです。まずは気持ちを落ち着かせ、ストレスをため込まないことが大切です。
感情は小さなことがきっかけとなり、前向きな方向へ入れ替わることがあります。気持ちを切り替えるために趣味に没頭するのもいいですし、一人で抱え込まずに家族や友人に相談し、話を聞いてもらうのもいいでしょう。身体をしっかりと休ませることで精神も落ち着いてくるため、食事や睡眠など基本的な生活リズムを整えることも大切です。
また「感情の種類」で挙げた症状に合わせて、ツボを押すセルフケアも効果的です。ご自身の症状に合わせてゆっくり優しく押してみて下さい。  【七情に効果的なツボ】

鍼灸マッサージ治療では、患者様が抱える症状はもちろんのこと、その方の心を含めた全身を診るという点が、他の治療とは異なる特徴的なところです。辛い症状は必ずしも構造的に悪いのではなく、心の叫び・精神的な疲労として出ていることも多々あります。実際に我々の現場で多くみられる腰痛は、その8割近くが構造的に異常の見当たらない原因不明のもので、精神的な側面が強いと言われています。感情が原因となって症状が現れるということは、一般的によく起こりうることなのです。

このように、過度の感情の変化は身体に様々な影響を与えます。東洋医学の考え方も参考に、心に抱えるストレスはため込まずに上手に発散しましょう。
平成26年11月24日
仁鍼灸治療院 鍼灸師 塩原祐太
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