仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
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J's diary(院長日記)
院長日記。不定期に
更新しています。
Field of dreams〜院長日記番外編〜
〜院長日記番外編〜
スタッフの日記です。不定期にUPしてまいります。
vol.3(2005/11/26)
  は球状になった腕の骨の先端にある上腕骨頭【じょうわんこっとう】を、関節窩【かんせつか】または臼蓋【きゅうがい】と呼ばれる球受けが包み込むように組み合わさった球関節【きゅうかんせつ】という形態になっています。

 人は二足歩行で生活しているため、常に高い位置から下方向への荷重がかかっています。肩関節は直立の姿勢でも、下方向にかかる腕の重みを繋ぎ止めているちょうど釣り鐘のような型です。腕自体はとても重量があり、加えて肩関節はその形状から人体の中で最も自由度が高いため(可動範囲が広い)、非常に不安定です。それだけに障害も多く、中高年者では四十肩・五十肩、また野球やテニス、水泳など肩を酷使するスポーツでは若年者にも肩の痛みを訴えるケースが多く見られます。

 肩の深部にはその不安定な形状を支えるために、筋肉が何層にも重なり合っています。肩関節をしっかりと身体に繋ぎ止め、さらに強い力を生み出すためには筋肉がしっかりとしたものでなくてはなりません。その中で、
特に重要な役割をしているのが肩関節深部(インナー)にある筋肉、文字通りインナーマッスルなのです。

 
インナーマッスルとは通常、棘上筋【きょくじょうきん】・棘下筋【きょっかきん】・小円筋【しょうえんきん】・肩甲下筋【けんこうかきん】の比較的小さな4つの筋肉を指して説明することが多く、これらを合わせて、「ローテーター・カフ」たは回旋筋腱板【かいせんきんけんばん】と総称しています。

 
ローテーター・カフの重要な役割の一つは、前述の上腕骨頭を肩関節内部(関節窩)に安定させることです。野球のスローイング動作に代表される“腕の円運動”をする際は、肩関節をしっかり保持する重要な役割をしています。

 一般的に肩の筋肉というと、三角筋(肩関節から上腕の上部を覆う筋肉)をイメージされる方が多いと思います。
三角筋は主に腕を挙げる動作をする筋肉で、周囲の僧帽筋【そうぼうきん】や大胸筋【だいきょうきん】、広背筋【こうはいきん】とともに「アウターマッスル」と呼ばれています。アウターマッスルは相対的に身体の外側にある大きな筋肉で、ダイナミックな動きを担う筋群であると同時に強い筋出力を生みます。

※三角筋は腕を挙げる主動筋で、腕を水平方向に挙げていく時(外転運動)には上腕骨頭が支点となりズレるようにして関節窩内に取り込まれます。インナーマッスルはこのズレを補正して関節窩内に安定させる役割をしています。(厳密に云うと肩の外転運動は初期の〜30°までを棘上筋が、その後に三角筋が参加して行われます)

 これに対して前述のローテーター・カフのようなインナー系の筋群は、身体の深部にある比較的小さな筋肉で、筋出力もさほど大きくありません。しかし、関節を安定させる重要な役割をするとともに、アウターマッスルのダイナミックな動きを補佐するような働きもしています。

 例えば野球のスローイング動作では
アクセレーション(加速期)〜減速期(注1)、フォロースルー期(注2)かけて、腕が前方へ放り投げられるような動きになります。腕自体も重量がありますし、加えてかなりのスピードで腕は振られるため、その時に関節部分にかかる負担は相当なものになります。インナー系の筋肉が弱く、関節にしっかりと保持されていなければ、前方へ飛び出していこうとする腕を支えることができません。それどころかスローイングのたびに上腕骨頭部が関節窩から離れては戻るといった動作が繰り返され、関節面(関節唇【かんせつしん】)そのものや周囲の筋肉を痛めることがあります。

 インナー系に比べてアウター系の筋群が強すぎれば、さらに障害のリスクが高まる訳ですから、双方のバランスの取れていることが理想的なことは云うまでもありません。
 ところが実際はインナーとアウターのバランスが取れていない場合が多く、そのほとんどはアウターマッスルに対してインナーマッスルの力が十分でない状態です。
(注1)アクセレーション期(加速期〜減速期) (注2)フォロースルー期
 もちろんアウター系の筋群は鍛える必要がない訳ではありません。スポーツレベルが上がればより高いパフォーマンスを求められる訳ですから、大きな力を生むアウターマッスルを鍛えることはとても重要なことです。ただトレーニングという側面を見ると、往々にしてインナーはアウター系の運動に比べて軽視されがちの傾向があるようです。確かにアウター系の筋肉はトレーニングによって見た目にも大きなりますし、力がついたことも(持ち上がる重量が増えたなど)実感しやすいということがあります。

 比べてインナー系は鍛えている筋肉を意識しにくく、目に見えて結果として感じにくい割にトレーニングとしてはやや地味で厳しいため、敬遠されがちなのでしょうか…。

 プロ野球のピッチャーなどもオフの時期にはボールを投げず、ひたすらチューブやダンベルでインナーマッスルを鍛えている映像をテレビなどでよく目にします。(もちろんシーズン中もしています)
インナーマッスルの強化トレーニング

 このようにインナー系のトレーニングはスポーツコンディショニングの分野では既に深く浸透している理論です。加えて前述の説明からも、いわゆるスローイング動作が多く、特に肩を酷使するスポーツを行っている人はその重要性がお解りいただけたと思います。

 時期や病態によっては施術そのものや他のトレーニングよりも、肩痛の解消や予防に対して効果的なケースも多くありますので、取り入れてみてはいかがでしょうか。
平成17年11月26日
仁鍼灸治療院 鍼灸マッサージ師 石岡 俊祐
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