仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
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J's diary(院長日記)
スタッフからコラム(不定期)
Field of dreams〜院長日記番外編〜
〜院長日記番外編〜
石岡院長の日記です。不定期にUPしてまいります。
vol.18(2007/12/15)
 2007年12月1日〜12月3日に台湾の台中インターコンチネンタル球場で行われた野球アジア予選は記憶に新しいところです。この大会は来年の北京五輪野球の出場国を決める大事な予選でした。

 日本中大変な盛り上がりだったようで、この三日間はTVに釘付けとなった人も多かったのではないでしょうか。私もそのうちの一人です。特に第二戦の韓国戦は日本野球史に残る激闘でした。何でも近年の野球の視聴率としては驚異的な40%近くを記録したとか…。今後も幾度となくこのゲームはTVで放映されるのでしょうね。

 確かに観ている方もドキドキハラハラ…、手に汗握る展開の連続で本当に心臓に悪いゲームでした。観客ですらこうなのですから、当の監督や選手達のプレッシャーたるや相当なものだったと思います。実際、戦いを終えてTVや報道を通じて伝えられる選手や星野監督のコメントも“苦しく厳しい戦い”だった様子が伺えるものばかりでした。

 それにしても見事な優勝、良かったですね。普段はそれぞれの所属チームの主力としてライバル関係にある選手達が“日の丸”の元に集い、日本のために戦う姿は新鮮でしたし、改めて野球は奥深く、そして面白いと感じました。

 特に今大会は“野球先進国”、“アジアにおける野球のリーダー”を自負する日本にとって決して負けられない理由がありました。ご存知の通り、来年の北京を最後に野球はオリンピックの公式競技から除外されることになりました。その次のオリンピック、2012年ロンドンでは野球は行われないことが既に決定しています。
 野球は日本おいてとても人気のあるスポーツです。最近は子供達の“野球離れ”も話題になることがありますが、老若男女を問わず幅広い年齢層に支持されているスポーツという点ではやはり一番だと思います。しかし、世界的にみるとまだまだ野球はサッカーなどに比べ国際的な競技とは云えません。野球が盛んな国と云えばご存知アメリカのメジャーリーグ、日本のNPBほか韓国、台湾など一部のアジア諸国、中南米でも近年は優れた選手が輩出されますがプロリーグのないところも数多くあります。ヨーロッパや南米、アフリカにおいてはほとんど野球の文化がありません。このような現状がオリンピックから野球が除外された最大の理由です。

 野球という競技が国際舞台からなくなってしまえば、当然ジュニア世代の裾野は減るでしょう。これは野球界にとって憂慮すべき事態です。しいては野球人気の凋落を加速させることにもなりかねません。そこで今回、日本のプロ野球が一致団結した訳です。何としてでも北京で金メダルを獲得し、国内から野球人気を高めて再びオリンピックの舞台に野球を復活させようというのです。
 現在、NPBでは来年度の公式戦日程について議論が続いています。北京オリンピックが開催される来年の8月の時期はまさにペナントレースの真っただ中、各チーム優勝をかけて夏場の大事な時です。また球団としては夏休みということもあり興行的にも集客が見込める時期なので、チームのスター選手が大勢代表入りしてしまったら営業面で困るところもあるようで、痛し痒しといったところでしょうか。
 しかし、日本野球の威信をかけた大事な戦いです。是非みんなで協力して盛り上げたいものですね。

 アジア予選に話を戻します。今大会では改めて国際試合の厳しさ・難しさを痛感する試合の連続でした。特に韓国戦は本当に重苦しい独特の雰囲気でしたね。
 星野監督も常々話していましたが、このような大会では得てして「投高打低」、投手優位の戦いになります。攻撃面でいえばいかに一点をもぎ取るかという勝負になります。どうしてかというと次のようなことが挙げられます。

1. 相手投手がその国の一線級の集まりである上、初対面の打者はその投手の傾向や持ち球と云った情報が極端に少ない。
2. 国際試合では比較的短いイニングで投手が代わるので余力があり、飛ばしてくる。(打者にとっては慣れる前に投手が代わる)

 打者も一線級の集まりではありますが、一流の投手が後を考えず飛ばすだけ飛ばしたら、初対面ではそうそう打てるものではありません。2本3本とヒットが続いたり、ホームランがポンポンと…という訳にはまずいきません。盗塁や進塁打を絡ませていかに一本のヒットで効率よく点を取るか、そしてその一点を粘り強く守り抜く…必然的にそういう試合運びになります。
 そういった理由もあって代表入りした日本の選手をみても、攻撃陣では一発長打のホームランバッターより足が速く守備の堅い器用な選手が多く選ばれています。投手陣は云わずと知れた一線級の先発・クローザーを揃えました。日本代表チームは誰がみてもバランスの取れた強い、いや“負けにくい”チームだと思います。

 今大会、日本の最大のライバルは韓国で過去の対戦成績をみても両者は拮抗しています。いや、むしろここ数年は韓国の方が勝ち越しているくらいです。
 過去にシドニー五輪では敗れてメダルを逃しましたし、まだ記憶に新しい昨年のWBCで日本は優勝こそしましたが韓国には三度戦って二度敗れました。しかし、個人的にはこの現状、“拮抗”具合がどうも気に食わないのです。

 確かに国際試合は難しい。(どこの国も同じですが…)それにどういう訳か韓国は日本相手になると目の色が変わるというか(野球に限りませんが…)、感情剥き出しで戦って来ます。そこら辺りを理解した上で(笑)、百歩譲ってそれらのことを納得したとして(笑)、あえて素人が勝手に言わせてもらうならば、正直、韓国にはもう少し力の差を見せつけて勝って欲しいと思うのです。

 日本の選手が必死に戦っていることは分かります。国民の期待を背負い、日本野球界の未来を託されているプレッシャー、慣れない異国の地での戦い…、楽に戦えるはずがないことも分かります。しかし、私が日本人だからという“贔屓目”を差し引いても実力は日本の方がはるかに上だと思います。
 日本はアマチュア野球の底辺やレベルもはるかに上ですし、プロ野球も現在2リーグ制12球団、歴史は50年とも100年とも云われています。それに比べ韓国プロ野球は1リーグ制の8球団、歴史もわずか25年あまりです。
 野球最高峰の舞台は云わずと知れたメジャーリーグです。近年は大勢の日本人選手が海を渡り、メジャーの舞台で活躍をするようになりました。イチロー選手や城島選手、松井秀選手、松坂選手などはいわゆる外国人でありながらチームの中心選手でもあります。間違いなく日本人選手は世界のレベルになって来ていて、現時点ではここでも韓国人選手との差は明らかです。

 ではなぜ韓国戦はこんなにもつれるのでしょうか?いや、これは韓国相手というよりも国際試合の戦い方や心構えに通じる気がして来ました。
 私は日本vs韓国のゲームを最初から最後まで観ていましたが、画面を通して伝わってくる感情の激しさや、技術を超えた気迫、ハートの強さを終始韓国に強く感じました。国民性もあるのかも知れませんが、日本はどこかスマート過ぎる印象も受けました。
 話題にもなったゲーム開始前のメンバー変更でのゴタゴタなどは日本では考えられません。正直、「そこまでやるか?」と思いました。しかし、納得をする訳ではありませんが逆を返せば“そうまでしても勝ちたい”ということなんでしょうね。

 こんなこともありました。韓国チームに昨年の韓国プロ野球で史上二人目となる三冠王を獲得した強打者、イ・デホという選手がいました。ゲーム中、インコースの球をほとんど避けずに死球を受けたシーンに違和感を持った方も多いと思います。要するに岩瀬投手(中日)のインローに切れ込んでくるスライダーを見て「これは打てない」と思ったのでしょう。プライドを捨て、“ならば当たってでも塁に…”と考えたのです。その球はストライクと判定されてもおかしくないような際どいものでした。

 いずれの行為も私個人的には肯定できませんし、もちろん日本チームにもこういうことをして欲しいとは思いません。しかし、国際試合というのは本当に何が起こるか分からないのです。露骨なアウェーの洗礼を受けることも普通にあります。何をしてでも勝てば良いとは思いませんが、勝負事ですから勝たなくてはなりません。
 国際大会では技術的な要素のほかに、相手のスキを突いたり、心理的優位に立つような行動や言動も時に重要な作戦の一つです。もしかしたらそれは実際のゲーム前に始まっているのかも知れませんね。星野代表監督も今回の件でそのことは身にしみて感じたのではないでしょうか。

 しかし、今回のアジア予選は本当にエキサイティングでした。今から来夏の北京オリンピックが楽しみです。これほどの盛り上がりをみせたにも関わらず、近年国内のプロ野球中継は軒並み縮小傾向、野球人気自体の低下も叫ばれています。
 これは何故なのでしょう?その原因について色々と考えてみました。

 やはり真っ先に思い浮かぶのは国内スター選手のメジャー流失です。メジャーに入れる選手はプロの中でも一握りですから、アスリートとしてより高いレベルで自らの力を試したいと考える感情は理解することが出来ます。またアスリートとはいえ仕事ですから体力面で将来に対する不安は常に抱えていますし、自分に対する評価は“年俸”しかないと割り切って考えることもある意味必然です。日本のプロスポーツにおいて野球は待遇面で恵まれていますが、それでもメジャーとは将来の保障も含め雲泥の差があります。
 ちなみに先日、今年のFAの目玉である福留選手(中日)のメジャー入りが決まりました。今年の福留選手の年俸は約4億円弱でしたが、新年俸は年平均約13億円強でした。

 近年は野球に限らず日常的に海外のスポーツシーンが、映像やメディアを通して我々の目に飛び込んできます。私達の見る目もいつの間にか肥えて求めるハードルも高くなってしまったのかも知れませんね。
 高いレベルを持った選手同士の力と力の対決は確かに魅力的です。ただ、もしかしたらもう一つファンが期待しているものは、息の詰まるような展開やシビレくらいの攻防、泥臭い必死なプレーなのかも知れません。その証拠にアジア予選での日本vs韓国戦は本当に一瞬たりとも目が離せず、息苦しいほどの緊張感でした。

 日本のプロ野球にも、またファンの目を釘付けにするような新たなスターの出現を期待したいものです。私の勝手な持論ではいわゆる“お客さんを呼べる選手”というのは大勢いる必要はないと思っています。約十数年前、イチロー選手を初めて見た時の印象は衝撃的なものでした。正直言って、オリックスの試合を見たいとは思いませんでしたが(すいません)、イチロー選手の打席だけは毎回見たいと思ったのです。そんな選手が一人いるだけで球場はお客さんで一杯になってしまうのです。
 イチローvs松坂、清原vs野茂、伊良部、松井秀vs藤川球児etc…、かつて見たこんなワクワクするような真剣対決をまたたくさん見たいものです。とりあえず現在は、田中マー君(楽天)vs中田翔選手(日ハム)あたりでしょうかね。

 一野球ファンとして、日本のプロ野球がいつまでも魅力あるものであって欲しいと思います。そして何よりもプロ野球選手が子供達の永遠に憧れる職業であり続けて欲しいと心から願っています。幼い頃の自分がそうであったように…。

 最後に野球日本代表チーム、北京オリンピックでの金メダル目指して頑張れ!
平成19年12月15日
仁鍼灸治療院 院長 石岡俊祐
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