仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
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J's diary(院長日記)
スタッフからコラム(不定期)
Field of dreams〜院長日記番外編〜
〜院長日記番外編〜
石岡院長の日記です。不定期にUPしてまいります。
vol.46(2011/12/20)
 いよいよ2011年も残すところ10日あまりとなりました。12月の前半は比較的暖かい日が続いていましたが、やはりそこは師走…、暦が進むにつれて冷え込みも一段と強まってきました。
 今年は何かと異常気象や気候の変化が(日本だけでなく世界中で)取り沙汰された年でしたが、やはり四季は巡るのですね。年の瀬で何かと気忙しい毎日ですが、体調など崩しませんようお身体には十分ご留意ください。

 毎年末、このJ's diaryではその年にあった出来事や(プライベートな話も数多く…)、その時々に感じたことなどを「年の瀬のご挨拶」とともに書いてきました。今年も様々な出来事がありましたが、やはりこの話題に触れないわけにはいきません。
2011年は日本にとって決して忘れられない年となりました。多くの「尊い生命」や「かけがいのない暮らし」を一瞬にして奪い去り、文字通り日本経済を大きく揺さぶった「東日本大震災」です。

 3月11日、14時46分18秒に宮城県牡鹿半島の東南東沖130kmの海底を震源として発生した地震は岩手県沖から茨城県沖までの南北約500km、東西約200kmの広範囲に及び、日本における観測史上最大規模のマグニチュード9.0を記録して東北地方と関東地方の太平洋沿岸部に壊滅的な被害をもたらしました。さらにこの地震と津波により大きな被害を受けた福島第一原子力発電所は重大な原子力事故となり、今なお被災地の方々の生活に甚大な影響をもたらしています。
(ウィキペディアより抜粋)

 このとき私はいつもと変わらず院内で治療中でした。数人の患者さんが来院されていて、治療用の“ハリ”を打った状態でベッドに横になっている方もいました。
 揺れ始めた直後は「少し大きいな…」くらいに思っていたのですが、その揺れは瞬く間にどんどん大きくなり、すぐに「これはただ事じゃない」「大変なことが起きた」と直感しました。急いで患者さんに打っていた“ハリ”を抜き、衣類を抱え、揺れが少しおさまった頃をみて屋外に誘導しました。ご年配の方も数人いらっしゃいましたので、転倒しないようになかば抱きかかえるようにして避難しました。外に出るとすでに建物から出てきた大勢の人で、辺りは騒然としていました。
 その後も幾度となく余震が続き、そのたびに電柱や電線が大きく揺れ、小さなタイルがバラバラと剥がれて落下してくる建物もありました。

 「何だ今のは?「」何が起きたんだ…?」
 多少、気が動転していたこともあり正直言って最初はそんな感覚でしたが、心の中は胸騒ぎとも不安感とも言えぬ嫌な予感で充満していたことを覚えています。程なくしてTVから流れてきた東北地方の津波の映像に言葉を失いました。

 いま思えば、震災後の数ヶ月は東京も異常な日々でした。昼夜問わず頻発して起こる余震、スーパーやコンビニからは商品が消え、お花見やイベント事はほとんど中止に。ガソリンスタンドは10リットルを給油するのに一時間以上待つことに。(それでも店が空いていればまだ良い)
 いつもは満員の電車も空いているし、普段は人で溢れているデパートやファッションビル、観光地もガラガラの状態…。TVからは繰り返し同じCMが流れ、世界一眩しいと言われていたネオンも半分になり、街からはBGMや喧噪が消えてどこかひっそりとしていました。

 “それが?”
 そうです。このくらいは被災地の方の苦労を思えば比ではありません。東京はこのような状況も徐々に改善され、今では震災前とほとんど変わらない生活を送れています。しかし、被災地では厳しい冬を迎えても未だ故郷に帰れず、深い悲しみを抱え、それこそ「お正月」どころではない方が大勢います。
 どんなに言葉を尽くしても現実を目の当たりにした人の気持ちに寄り添うことは出来ません。しかし、冬の後には必ず春が来るように悲しみの心もいつか雪解けのように少しずつ癒えていくことを願ってやみません。

 早いものであの震災から約9ヶ月以上が経ち、間もなく2011年も終わろうとしています。あの日がつい最近のことのように思えたり、そうかと思うとずいぶん昔のように思えたり…。
 今年は時間の進み方がどこか奇妙に感じます。おそらくそれはあの出来事が多くの人や社会に今なお多大な影響を与えているからに他なりません。

 先日、毎年の恒例「今年の漢字」として「絆」が発表されました。
「絆」は本来、牛馬などの動物を繋ぎとめておく綱(つな)という意味だそうです。これが変化して、現在では「人と人との結びつき」「断つことのできない愛情」などの意味を持っているそうです。しかし、私はこの「絆」という言葉が次のような意味であれば素敵だなと思います。

「人はもともと一人では未完成(半人前)で、目に見えない糸で繋がっている自分以外の人と結びつくことで生まれるもの」   こんなふうに思います。

今年、震災で沈んだ国民の心を勇気付けてくれた嬉しいニュースもありました。男女通して史上初の快挙となった「なでしこジャパン」のFIFA女子ワールドカップ2011の優勝です。私も準決勝、決勝と手に汗を握り、TVにくぎ付けでした。
彼女たちの戦いぶりはまさに仲間同士が見えない力で繋がり、強い絆で結ばれていたように感じました。

 震災や原発事故の収束はまだまだ道半ばで、復興にはとてつもなく長い時間がかかるでしょう。
 メディアからは専門家諸氏がいまだ余震活動は活発に起こっていると話し、多くの問題を抱えた日本経済はなかなか好転せず、その舵取りをするべき政治は強さを発揮できずにいます。
不安が増大するばかりの国民を前に政治家はつまらぬ権力争いや醜い利権に執着するのではなく、この国家の一大事に是非とも党を超えて一致団結してもらいたいものです。絆を持って…。

 私も「家族」や「患者様」「スタッフ」「友人・知人」etc…、まずは自分自身に関わる身近な人たちから自分に出来ることの精一杯を注いでいきたいと思っています。そして、強く深い絆で結ばれればとても嬉しく思います。
 最後となりましたが、本年も患者様のご厚情に支えられ年の瀬を迎えられましたことを心よりお礼申し上げます。来年もスタッフ一同努力を怠らず、精一杯頑張って参りますので変わらぬご愛顧のほど宜しくお願いいたします。
 決まり文句となりましたが、残り僅かな2011年が皆様にとって実り多きものとなりますように、そして2012年が新たな希望の年となりますことを心から願っています。
平成23年12月20日
仁鍼灸治療院 院長 石岡俊祐
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