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HOME >> Oriental Column >> 5.静かにブーム到来・・・?!古来の温のココロ お灸 〜Moxibustion〜
健やかな心身に宿る“美” vol.5 2010/2/14
 テレビや雑誌などでたくさんの健康情報が取り上げられる中、近頃『鍼灸』の記事や紹介も多く見受けられるようになりました。その中でも特に『お灸』に関するものを見ることが増えた気がします。
 さらに先日雑貨屋さんに寄ったときにパッケージがオシャレなお灸を発見。これは、ついにブーム到来か・・・(ニヤリ☆)
 そこで、今回は『お灸』をご紹介。いま見直されている【古来の温のココロ・お灸】とは・・・。

○お灸とは…

 お灸は身体の『温熱感覚』を利用した療法です。
モグサを燃焼させて身体に温熱刺激を与え、それによって起こる生体反応を利用して、様々な不調の改善や病気の予防(=未病【みびょう】)を目的に行います。
モグサは主に蓬(ヨモギ)の葉から作られます。その中に、たくさんの有機成分が含まれているのですが、とくに注目すべきは
精油成分が含まれていることです。

 
精油とは、『植物の葉・根・茎・木皮や花、果実などから得られる芳香のある揮発性の油』のことで、いわゆる【植物のもつ香りのもと】。これは『アロマセラピー』の広がりと共に、すっかりお馴染みになりました。
実は、ヨモギの葉の裏側には
【チネオール】という精油成分を含んでおり、これが燃焼されるとお灸独特の香りを発します。
実際にお灸をする際、患者さんから「お灸の香りに癒される」「リラックスできる」などと言われることが多くあります。これは、【チネオール=ヨモギの精油成分】の効果でしょう。
まさにお灸も『和のアロマセラピー』ですね。

○お灸の種類

 お灸には、皮膚に直接モグサをのせる『直接灸』と、皮膚との間に物を置いたりして間接的に熱を伝える『間接灸』があります。
【直接灸】
 モグサを小さくひねり、お線香で点火して施灸するやり方です。モグサの大きさは、お米1粒(米粒大)またはその半分(半米粒大)で行います。

【間接灸】
 皮膚との間に物を置いてお灸をする※1『隔物灸』や、棒灸(=棒状のお灸)・知熱灸(ちねつきゅう)というような身体に温熱効果を及ぼす『温灸』などがあります。
※1『隔物灸』:ビワの葉・ニンニク・味噌・塩などをお灸の下に置いてやるやり方です。
これは家庭にある身近なものを用いたやり方なので、「昔よく家でやっていた」という方も多いようです。

 また、『お灸』と聞くと『悪さをしてお灸を据えられた』という言葉があるように、「かなり熱そう」「火傷するのでは?」などのイメージが強いと思います。
しかし、実際のお灸はイメージされるほど熱いものではありません。どちらかというと、
【じんわりと温かくなる】感覚です。
もちろん、症状や治療目的などによりお灸の刺激を変えていきますが、当院では主に【間接灸】を行っています。
お灸の痕がつくこともほとんどないため、実際にお灸をすると「意外と熱くない」という声が返ってきます。【百聞は一見にしかず】(この場合は、【一体験】ですね)で、一度やると意外とハマってしまうかもしれません(笑)

○お灸の効果

 先述のように、お灸はモグサを燃焼させて身体に温熱刺激を与える療法です。
まず、お灸をしたところでは、局所が温められて血管が拡張し、血行が改善されます。
さらに、熱による皮膚のタンパク質の変性が起こり、【ヒストトキシン】という異種タンパク体が産生されます。
これが免疫機能を賦活させ、病気に対する抵抗力や免疫力を高めていきます。
 また、お灸による刺激は施術した部分だけでなく、中枢神経系(脳・脊髄)を介して遠隔部にも反応を生じさせます。これにより、内臓機能・自律神経系やホルモン系の働きが調整されます。



 このように、様々な効果があるお灸は、単なる【温めるだけ】の目的だけではなく、内科系の症状や自律神経系の症状などの治療にも広く使われています。

 昔から自宅でも行われているほど身近にあり、そして今再び注目されている【お灸】。

  〜芯から身体を温めるもよし
     身体の不調を改善するもよし
        リラックスするのもよし〜

 今は自宅で簡単に行えるものも増えているので、これからどんどん【お灸】が皆さんの身近なものになるよう広まると嬉しいです。
仁鍼灸治療院  鍼灸師 向後 ひとみ
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