仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
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vol.2(2005/11/11)
 足関節の捻挫はスポーツ外傷の中で最も起こりやすいものの1つです。また一般の方も、日常生活の中で程度の差こそあれ、足首の捻挫を経験したことのある方は非常に多いのではないでしょうか。

 
足首の関節は内側・外側のくるぶしと距骨【きょこつ】、踵骨【しょうこつ】(かかとの骨)などの骨によって構成されており、これらは靭帯【じんたい】と呼ばれる強靱な組織で安定を保っています。
足関節の主な靭帯はうちくるぶし側に内側側副靭帯としての三角靭帯【さんかくじんたい】、外くるぶし側に外側側副靭帯としての前・後距腓靭帯【ぜん・こうきょひじんたい】、踵腓靭帯【しょうひじんたい】)あります。
 捻挫とは関節に強い外力が加わることで、これらの靭帯が引き伸ばされ損傷することを云います。

 足関節の捻挫の中でも圧倒的に多いのが、
足関節を内側に捻ることによって起こる内反捻挫【ないはんねんざ】です。この場合、損傷をうけるのは前述の外側の靭帯で、特に前距腓靭帯は軽度のものでも真っ先にダメージを受けます。損傷の度合いは靭帯が完全に断裂してしまう重度のものから、軽く伸ばした程度のものまで様々です。

 
ここで一番問題となるのが軽度の捻挫です。靭帯が完全に断裂した重度の捻挫は手術により縫合しますし、部分的に断裂した場合も装具による固定といずれも一定期間の安静が得られます。(通常3〜6週間の固定が必要)しかし、軽度の捻挫では腫れや痛みがひいた後、ある程度の強度の運動はできるため軽視されがちです。靭帯は断裂した場合はもちろん、伸ばされて緩んだ状態でも基本的にもとの機能に回復するのは困難なのです。少々乱暴な言い方ですが、軽度の切れないで靭帯が伸びきった状態よりは、断裂するほうが予後の関節の安定性は保障されていると言えるかもしれません。

 捻挫をするとよくクセになると言われます。軽度の捻挫の典型で、治ったと思っていたところ何度も同じ箇所を繰り返す、これは伸ばされて緩んだ靭帯が十分に関節を支持できないからです。

 内反捻挫の場合、前述の外側の靭帯が緩んでいるため常に足の小指側に体重が乗りやすく、少しの段差に足をかけただけでも足関節は内側に捻れ易くなります。軽度の捻挫を軽視し十分な処置を行わなかったため、このようなケースになることが多いのです。捻挫の多くは受傷後、正しい治療とリハビリトレーニングによりクセになることは少ないと言えるでしょう。重度や中等度の捻挫でも当然固定後のリハビリ、筋力トレーニングは必要ですがここでは結果的に完全復帰に時間のかかる傾向がある軽度の捻挫を中心に初期治療から説明をすすめます。

 捻挫ではまず、その程度に関わらず初期治療として
注1)≪RICE処置≫を十分に行います。くれぐれも受傷部位を揉んだり、足首を回したりすることは避けて下さい。(→この時、強い患部の腫れや疼痛、足首がグラグラするような不安定感のある場合はすぐに専門医の診察を受けるべきです)

注1)RICE処置とはREST:安静、ICE:冷やす、COMPRESSION:圧迫する、ELEVATION:患部を高く保つそれぞれの頭文字をとった炎症時に行う処置の大原則です。

 軽度の捻挫がなかなか治らず2〜3週間経過しても疼痛が残るケースがあります。これは靭帯自体のダメージが比較的早く改善されるのに対して、関節内の炎症が消失するのには時間がかかるためです。腫れや痛みがある程度ひいたからといって、2〜3日のRICE処置で動き出してしまうと関節内にストレスを受け続けることになります。これが結果的に炎症を完全に取り除けない原因になっています。特にアイシング不足は大きな影響を及ぼします。内出血がおさまり、損傷部位が落ち着いてきたら患部の血行促進とともに受傷部位の強化リハビリテーションをしなければなりません。

 一般に多い内反捻挫の場合、主に
注2)外反筋群のトレーニングが大切です。これは外反筋群を強めることで反射的に内反動作を予防する効果があるからです。

注2)外反筋群とは足の小指側を引き上げる筋肉で主に腓骨筋【ひこつきん】(下腿部外側面)などがあります。

 捻挫をすると周辺の筋肉も影響を受けます。固定等による安静で患部周囲筋の筋力低下が起こり、この状態で運動を始めると再び受傷する可能性が高く、結果としてクセを助長することになりかねません。

 治療後は患部及び足関節周囲筋(腓腹筋【ひふくきん】(ふくらはぎ)、前脛骨筋【ぜんけいこつきん】(すねのよこ))の筋力トレーニングを十分におこない、受傷前以上の筋力をつけるようにします。このことにより関節の固定力が高まり靭帯が伸びたことによる緩みを改善するのです。下肢部(足)のエクササイズ
 また、固定や安静等により周囲筋肉の柔軟性低下が起こります。これらも受傷した関節に大きな負担をかけることになります。先に挙げた腓腹筋や前脛骨筋のストレッチなどを十分に行いましょう。(リハビリトレーニング後の筋疲労をとるためにも有効です)下肢部(足)のストレッチ

 軽い捻挫ぐらいと甘く見ずに患部の初期治療からリハビリトレーニングまでをしっかりと行って、関節の緩みを補い、再発防止に心掛けて下さい。足関節の捻挫には筋力や柔軟性向上のためのリハビリトレーニングが不可欠と言えるでしょう。
平成17年11月11日
仁鍼灸治療院 鍼灸マッサージ師 石岡 俊祐
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