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私たちの日々の生活は絶えずさまざまなストレスに晒されています。生活の利便化によりますます運動不足の傾向は顕著になり、仕事などにおいてはOA機器の急速な発達や車社会で長時間同一の姿勢をとる機会が増えました。このような生活では筋肉内の血液循環も阻害されやすく、長期的には生活習慣病などの内科系疾患や、筋力低下に伴う運動器疾患なども引き起こします。
肩凝り、腰痛またはそれに伴う神経痛などの症状は日常生活動作と深い関わりがある場合も多く、これらはある種の現代病と云えるでしょう。
医療の飛躍的な進歩により、私たちは長く人生を謳歌出来るようになりました。しかし、その一方で高齢化に伴う健康への問題にも配慮していく必要があります。
例えば、関節の変形による痛みや運動制限などは、壮年期以降の加齢現象で多くみられます。これらの症状には適度な運動を含めた生活習慣を取り入れると同時に、慢性的な痛みに対する管理をしなければなりません。
以下では東洋医学療法の中でも代表的な鍼灸マッサージ治療の現状や有効性について説明したいと思います。更に現代医学(西洋医学)と対比させながら、それぞれの特徴を挙げるとともに、鍼灸マッサージ治療が現代医療において進むべき方向や果たすべき役割について、私なりの考えを述べたいと思います。
皆様が「健やかな生活を営むための指標」として少しでも役立てれば幸いです。 |