仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
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Field of dreams~院長日記番外編~
~院長日記番外編~
スタッフの日記です。不定期にUPしてまいります。
vol.30 (2015/2/24)
【頭痛について】
頭痛はありふれた疾患で、日本人のおよそ4人に1人(3000万人)が罹患しているとされています。当院にも頭痛でお悩みの方が多くご来院され、患者様によっては主訴(最も辛い症状)ではなく副主訴(主訴に付随するもの、もしくは完全に別の症状)として頭痛を患う方もみられます。
痛みの強さや頻度にもよりますが、頭痛は放置あるいは鎮痛剤での一時的な対処で済まされてしまい、根本的な改善にまで至らない場合が多いようです。特に日本では頭痛薬の使用量が多く、慢性的な頭痛を薬で誤魔化して生活している方が多いと言われています。
頭痛にはどんな種類があり、どうして起こるのか。今回は頭痛の種類とその原因について、東洋医学の見方も合わせてご紹介します。

頭痛の種類

 頭痛には、その原因や症状の出方によっていくつかの種類に分けられます。一般的によくみられるのは緊張性頭痛や片頭痛などのいわゆる慢性的な頭痛で、痛みの強さによっては日常生活へ支障をきたす場合があります。

~よくみられる頭痛~

『緊張性頭痛』

最も多くみられるタイプで、頭痛患者の約半数がこちらに当たります。頭痛の強さは比較的軽度で、日常生活に大きな支障をきたすことはありませんが、頭を締め付けられる様な痛みが長時間続きます。

【特徴】
・痛みは頭の両側に出て、締め付けられるように痛む
・一日中痛みを感じ、特に夕方以降に痛みが強まる傾向がある
・肩こりや首こりを伴うことが多い

【原因】
 首や肩にある筋肉の過緊張(凝り)により、血管や神経が圧迫されて痛みが起こると言われています。筋肉は同じ姿勢をとり続けることで緊張してしまうため、デスクワーカーなど
「うつむき姿勢」が多い方は首や肩が凝りやすく、緊張性頭痛が出やすくなります

【対処方法】
 この頭痛の場合、首肩まわりの凝り固まった筋肉を柔らかくすることで、血行を改善し神経の圧迫を防ぐことが大切です。方法としては、軽い運動や入浴で身体を温めることが有効で、鍼灸マッサージ治療も効果的です。→
鍼灸マッサージ治療で出来ること

『片頭痛(偏頭痛)』

 主に女性に多くみられ、こめかみから側頭部にかけてズキズキと痛みます。痛みは強く出ることが多く日常生活に支障をきたす場合が多いです。

【特徴】
・一か月に1・2回の頻度で起こり、ズキズキと脈打つように痛む
・外部からの刺激(光・音・におい)に過敏になる
・女性に多くみられ、母親に片頭痛があると多くの場合遺伝する
・頭痛が出る前に※特徴的な前兆がみられる

※特徴的な前兆
個人差はありますが、頭痛が起こるおよそ15分〜30分前から始まります。目の前がチカチカする現象の「閃輝暗点(せんきあんてん)」・手足の痺れ・話しづらさなどの症状がみられ、片頭痛患者のおよそ3割に発生します。

【原因】
 ストレスや睡眠不足、飲酒や低血糖、気候の変化などの刺激がきっかけとなり、
頭や顔の感覚を司る三叉神経に炎症が起こることで発症するとされています。前述の緊張性頭痛はストレスがかかっている時に痛みを感じますが、片頭痛の場合はストレスから解放された時(仕事終わりや休日など)に発症することが多く、「週末頭痛」と呼ばれることもあります
 
【対処方法】
 片頭痛は炎症を伴った頭痛であるため、痛みが強い間は安静にすることが大切です。光や音、臭いといった外部からの刺激に過敏になる場合もあるため、暗く静かな部屋で横になって休むと落ち着いてきます。また額や頭を冷却シートやアイスノンなどで冷やすと、炎症がひいて痛みが落ち着くことが多いです。首肩のこりも原因の一つであるため、痛みの出ていない時期に鍼灸マッサージ治療を受けて予防することをおすすめします。
鍼灸マッサージ治療で出来ること

~稀にみられる頭痛~


『群発頭痛』

 主に20〜40歳の男性にみられる頭痛で、片眼や側頭部がえぐられるように痛みます。有病率は0.01パーセントと稀ですが、痛みは突発的に起こり、のたうち回るほどの激痛です。

【特徴】
・5:1の割合で男性に多くみられる
・片眼がえぐられるような激痛が突発的に起こる
・頭痛に伴い、「流涙・充血・鼻閉・鼻汁」などの症状もみられる
・痛みが出やすい期間(群発期)が数週間〜数か月続く

【原因】
 はっきりとした原因は不明ですが、飲酒がきっかけとなって発症する事が多いとされています。飲酒後1時間程経過すると突然痛みが出ることが多いため、頭痛が出ている期間は飲酒を自主的に控える方が多いです。

【対処方法】
 かなり強い痛みを伴うため、まずは医療機関へ受診することが望まれます。また痛みが出やすい期間は、飲酒を控えることが大切です。

東洋医学からみた頭痛

東洋医学においても、頭痛はその出方や原因によっていくつかの種類に分けて考えます。特に重要視されるのは、頭痛が起こった原因です。身体の中で何が起こって頭痛が出たのか、問診や切診(身体に触れる診察)をもとに身体の状態を把握して治療を行います。

『気血不足タイプ』
 東洋医学では、身体を動かすエネルギーのことを「気(き)」、身体に栄養を送る血液のことを「血(けつ)」と呼びます。これらが何らかのきっかけで不足すると、脳がエネルギー不足の状態に陥り頭痛につながります。

【特徴】
・鈍い痛みが長時間続く
・疲労やストレスで症状が強まる
・痛む部位を指で押すと楽になる

【頭痛以外にみられる症状】
・身体がだるく感じる(エネルギー不足による身体の疲労)
・食欲不振や軟便(消化機能の低下)
・動悸や不眠(自律神経の乱れ)

【対処方法】
 不足している気血(身体のエネルギー)を補います。気血は飲食物から作られるため、痛みを和らげる治療とともに、消化や吸収の機能を高める治療も合わせて行います。

『痰湿タイプ』
痰湿(たんしつ)とは、身体に溜まった余分な水分のことを意味します。水分代謝が悪いと、頭に巡る気血の流れが停滞し頭痛へと繋がります。

【特徴】
・痛みが強く激しい
・頭が重だるく、ぼんやりとする
・痛む部位を指で押すと痛みが強くなる
・お酒を飲むと痛みが増す

【頭痛以外にみられる症状】
・腹痛や下痢(消化器系の機能障害)
・身体(特に下半身)のむくみ(水分代謝の低下)

【対処方法】
 低下した水分代謝機能を改善する必要があります。痛みを和らげる治療とともに、身体に溜まった水分の巡りを整える治療も合わせて行います。

『瘀血タイプ』
 瘀血(おけつ)とは、身体に溜まった余分な血液(淀んだ血)のことを指します。瘀血があると血液の循環が滞り、脳が十分に栄養されなくなり頭痛へと繋がります。

【特徴】
・痛みが強く激しい
・キリキリと刺すような痛みが出る
・痛む場所が決まっている
・冷えると痛みが出やすい

【頭痛以外にみられる症状】
・以前に頭をケガしたことがある(瘀血のきっかけ)
・目のまわりが黒っぽい(血行不良のサイン)
・出血しやすい(溜まった血が体外に出る)

【対処方法】
 溜まった瘀血を循環させて、血行を良くする必要があります。痛みを和らげる治療とともに、血行改善を目的とした治療も合わせて行います。

鍼灸マッサージ治療で出来ること

鍼灸マッサージ治療では、頭痛の出方や原因などを踏まえたうえで最適な方法を選び治療を行います。まずは実際に出ている痛みを和らげることが重要になるため、鎮痛効果を目的に治療を行います。またそれだけではなく、痛みの原因に対してもアプローチすることで、頭痛を根本から改善する事が出来ます。
例えば「緊張性頭痛」の場合、痛みの原因となる首肩まわりの凝りの緩和を目的に、首肩や頭のツボを使って鍼灸マッサージを行います。定期的に治療を行い筋肉が柔らかい状態を保つことで、頭痛の再発予防も期待できます。
「片頭痛」の場合、痛みの強い時は刺激によって悪化してしまう場合もあるため、患部に直接触れるというよりも、患部から距離のある手足や胴体にあるツボを使って鎮痛を目的に治療を行います。症状が軽度もしくは出ていない場合は、首肩や頭部のツボを使って治療することもあります。また痛みの原因は神経の炎症であるため、炎症を落ち着かせる効果のあるツボを選び治療を行います。
このように
あるひとつの症状に対して、症状に対する治療(対症療法)とその症状の原因に対する治療(根本治療)といった、両方向性の治療が出来るという点が、鍼灸マッサージ治療の強みです。

頭痛に効果的なツボ


 頭や首、肩にはたくさんのツボが存在します。その中でも比較的押しやすく頭痛やその原因となる首肩こりに効果の高いツボをいくつかご紹介します。痛みの緩和や予防として指で押してみて下さい。(ツボをクリックすると、そのツボの詳細な位置が分かります)

【頭にあるツボ】

百会(ひゃくえ):頭のてっぺんにあり、頭痛やめまいに効果的なツボ
  <押し方の例>
         (写真:百会)







神庭(しんてい):前髪の生え際にあり、前頭部痛や不眠に効果的なツボ
  <押し方の例>
         (写真:神庭)






角孫(かくそん):耳の上にあり、側頭部痛や耳鳴りに効果的なツボ
  <押し方の例>
         (写真:角孫) 







【首にあるツボ】

天窓(てんそう):首の横にあり、首の凝りや耳鳴りに効果的なツボ
  <押し方の例>
         (写真:天窓)







天柱(てんちゅう):首の付け根にあり、首の凝りや後頭部痛に効果的なツボ
  <押し方の例>
         (写真:天柱)







【肩にあるツボ】

肩井(けんせい):肩の上にあり、肩こりに効果的なツボ
  <押し方の例>
         (写真:肩井)










肩外兪(けんがいゆ):肩甲骨の上際にあり、背中の凝りに効果的なツボ
  <押し方の例>
         (写真:肩外兪)





※押しやすい指で、ツンと感じるところをじっくりと優しく押してみましょう。
※痛みが強い時のツボ押しは症状悪化の恐れもあるため、まずは専門家にご相談下さい。

まとめ

「痛み」は身体の異常を知らせてくれる信号です。痛みを放置したり長期的に薬で誤魔化していると、その痛みの原因は解決されず症状の悪化や慢性化に繋がってしまいます。そのため頭痛がある場合、痛みの強さや頻度に関わらず無理をせず早めに治療する必要があります。頭痛の原因を知り根本的に改善するためにも、是非一度治療を受けてみて下さい。
平成27年2月23日
仁鍼灸治療院 鍼灸師 塩原祐太
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