仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
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J's diary(院長日記)
院長日記。不定期に
更新しています。
スタッフからコラム(不定期)
Field of dreams〜院長日記番外編〜
石岡院長の高校時代の野球の物語です。
番外編として新登場!!
EP-27 (2008/7/28)
 夏の大会を翌月に控え、毎日の練習も一層熱を帯びてきました。
 それはそうです。この予選の優勝校がイコール“夏の甲子園千葉県代表”ですから気持ちは嫌が応にも高ぶってきます。
 春にはこのトーナメントのシードを決める大会がありました。当時でも千葉県は190校近くあったので、シード権を持っていればかなり有利です。なにせノーシードからだと優勝するためには7〜8連勝はしないとならないのです。

 今夏の大会、我々習校はノーシードからの予選になっていました。春の予選でダントツの優勝候補だったCho商業と初っぱなから当たり敗れたためです。(Ep-19・Ep-20)
 この敗戦以降、我々はひたすら“打倒!Cho商業”を合言葉に練習してきました。
 「ここに勝たなければ甲子園はない」「勝ち上がればいずれ必ず当たる相手」、そのくらいこの年のCho商業はズバ抜けて強いチームでした。
 そして、夏の大会では間違いなくもう一度戦う予感というか、確信めいたものを部員全員が感じていました。同時に過信ではなく、ここに勝てるのはうちしかいないとも本気で思っていました。

 ある意味、開き直った我々の思考は至ってシンプルなものでした。
 “要は全部勝てば良いのだ”結局甲子園には一校しか行けないのだから…。

 また、この時期には本番前の更なるレベルアップをはかるべく、五日間程度の“大会前強化合宿”があります。グラウンドに隣接した合宿所で寝泊まりしながら行うのですが、これが色んな意味でキツイ…。

 合宿中は文字通り、朝から晩まで野球漬けの日々になります。一日はこんな感じです。
【朝練】6:00〜:ランニングやウェイトトレーニングが中心。軽いキャッチボールやトスバッティングなど。(6月ですから普通に学校もあるので登校前に行います)
【放課後】15:00頃〜:通常練習
一旦、18:30くらいに中断して夕食をとる。
【夜練】20:00〜ほぼ無限:各々自主トレ(ティーバッティングやウエイト、マシン打撃、ランニング、ピッチャーはシャドーなど)

 この合宿のキツイところは練習だけではありません。夜遅くなってやっと一日の疲れを癒そうとゆっくりバスタイム…、そんな訳にはいきません!
 一応、グラウンドにも風呂場はあったのですが3人も入ると一杯の広さです。上級生が優先的に入る上、大勢の部員なので順番を待っていたら何時になるか分かりません。それになぜか(?)何人か風呂に入ると湯船が濁って真っ黒になっているのです。いくら泥だらけの汚い男達とはいえ洗ってから入るのになんで??と今でも不思議です。

 まぁ、そんな風呂に入る勇気もないので(笑)皆で近くの銭湯に行く訳です。しかし、悪魔のような上級生からは「お前ら、風呂の行き帰りは当然ダッシュな!」などの司令が出るので、せっかくお風呂に入ってスッキリしてもグラウンドに着く頃はまた大汗です。
 “風呂の意味ないじゃん!”って感じです…(悲)。

 こんなエピソードも思い出しました。ある日、いつものように何人かで銭湯に行こうとしていたら、上級生のMさんが自分と同級のE君に向かってこう言いました。

 「オイ、E!風呂の帰りにコンビニでホット・ドッグ・プレス買ってきて!」と…。
 この頃、高校・大学生位の男子をターゲットにしたファッション雑誌で【Hot-Dog PRESS】というものがありました。流行のファッションや服、デートスポット、恋愛マニュアル(?)なるものがたくさん載っていて若者のバイブル的な雑誌でした。

 しかし、当時の我々にとってそんな雑誌はまさに“無縁の世界”です。「ホット・ドッグなんちゃら…」と聞いて、周りにいた我々全員、そしてE君本人も誰一人として“食べるホットドッグ(パン)”以外思い浮かびませんでした。「夜食べたばっかりなのに、よく食うね」くらいに。
 風呂から帰ってきたE君はMさんにプロレス技で思いっきり締め上げられていました…。

 そんなこんなで身体もクタクタだし「こうなったらせめて快適な睡眠を…」とはいきません。合宿所とはいっても一階が部室、二階が広間のプレハブ小屋で、当然エアコンなんてありません。蒸し暑いこの季節“汗臭い大男”満載の部屋の中、汗だくになりながら“何とか明日のためにも寝なければ…”と焦っていたのを今でも思い出します。
 肉体面はもちろん、こんなところで精神面も鍛えられた気がします(笑)。

 こんな“地獄の五日間”が終わり、久々に帰った自宅はもう天国のようでした。帰りの電車で最寄り駅が近づき、そして家が近づいてくるとわずか五日間なのに妙に懐かしかったことをよく覚えています。普段、何気なく過ごしているのにこんな時に改めて“家のあたたかさ”と“親のありがたみ”を感じました。

 合宿も終わり、やれることは全てやったという充実感で満たされていました。大会を目前にして、チームも自分自身も間違いなく確かな手応えを感じていました。あとは自分の力と仲間を信じて思いきり戦うだけです。

 しかし、この時はこれから起こる大変な出来事をまだ知る由もありませんでした。そして、今も忘れることの出来ない、忌まわしくも悲しい夏が始まるのでした。

To be continued…
 2008/7/28 S.Ishioka wrote
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