スタッフコラム　17

仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。

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院長日記。不定期に
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～院長日記番外編～

スタッフの日記です。不定期にUPしてまいります。

vol.17(2010/5/18)

肝臓をいたわって「だるさ」をスッキリ解消！！

春といえば気候も良く、とても過ごしやすい季節ですね。
しかし、何故か身体の「疲れ」が抜けない、「だるい」と感じたことはありませんか？
春は新年度ということで、新しい環境、新しい付き合い、歓迎会や花見といった行事も多い時期です。心も身体もいつも以上に疲れが溜まっている方が多いのではないでしょうか。
そして、これらの疲労は肝臓と密接な関係があると言われています。肝臓をケアしてあげることが「疲れ」｢だるさ｣を解消するためのキーポイントになるのです。

　東洋医学で考えられている「肝」とは西洋医学でいわれる「肝臓」と必ずしも同じ概念ではありません。「肝」には気血の流れを調節する作用があります。『気』とは、いわゆる身体のエネルギーみたいなもので、『血』は血液と同じようなもので全身に栄養を運びます。この気血のバランスを整えるのが「肝」なのです。また「肝」には「肝臓」と同じように消化吸収を助ける働きもあります。
　肝の調子が悪くなると気血を調節する機能が低下するため身体全体に栄養素が行き渡らなくなり、疲れを感じやすくなったり、だるさを感じるようになります。また、消化器系の働きが悪くなると消化不良から腹痛や下痢などの症状が起こる事もあります。
　このように肝臓と「疲労」「だるさ」は切っても切り離せない関係なのです。

　それでは、「だるさ」とはいったい何なのでしょうか？
｢だるさ｣とは、身体から脳に対して送られるSOSのサインです。
我々の脳は、大きく分けて以下の4つの疲労を感じとっています。

１. 激しい運動や肉体労働による筋肉疲労
２. 目の酷使による眼精疲労
３. 過度の頭脳労働による脳の疲労
４. 暴飲暴食や不摂生などによる肝臓疲労

これらの4つの器官が使い過ぎやストレスなどによって機能が低下すると、身体の機能がうまく働けない状態に陥ってしまいます。そこで身体は、「このままじゃ危ない！」ということで脳にSOS信号を送ります。脳はその信号を疲労感、つまり「だるい」という感覚に換えることで身体に対して「休まないと壊れるぞ！」と命じるのです。
　つまり、「だるい」という感覚はとても大切で、健康を維持していくために重要視しなければいけないのです。

　ではなぜ、肝臓の機能が低下するとだるく感じるのでしょうか？
　肝臓とはいわゆる人体の化学工場みたいなものです。小腸などの消化管が吸収した栄養素は血液によって肝臓に運びこまれます。肝臓はこれらの栄養素を自分の身体に合った成分に変えて各部位に送っています。ということは、肝臓が疲れていると働きが鈍るわけですから、栄養分が全身にうまく行き渡らず「だるさ」という感覚が生まれるのです。また、毒物や老廃物を分解するのも肝臓の重要な役割です。肝臓はアルコールを分解するだけでなく、アンモニアという有害物質を無害な尿素に変える役割も果たしているのです。
肝臓は、代謝、貯蔵、解毒、胆汁の分泌など、たった１つの臓器で500以上の仕事をこなすとても大事な臓器です。しかし、現代人の4人に1人が肝機能に何らかの問題を抱えているという事が健康診断のデータによって分かっています。
　「胃が痛い」ということはよく聞きますが、「肝臓が痛い」ということは聞かないと思います。それだけ肝臓は働き者なのです。肝臓をいたわることはとても大事なのですね。しかし、働き者な肝臓を完全に休ませてあげる事は難しく、回復の手助けをしてあげる事が重要になってきます。

　そこで注目されているのが、「オルニチン」です。肝臓のアンモニアを解毒するシステムは、オルニチンサイクルといいます。オルニチンはもともと体内にあるのですが、外から摂取することでオルニチンサイクルはより活性化され、アンモニアの解毒を促進します．
　有害物質のアンモニアは肝臓の機能によって解毒され無害な尿素になります。ところが、暴飲暴食やストレスにより肝臓が疲れることで、オルニチン回路内での処理が追いつかず、体内や特に脳でアンモニアが増加して全身疲労を招くのです。
オルニチンは、しじみ、マグロ、チーズ、ヒラメ、パンなどに多く含まれています。オルニチンを積極的に摂取する事で肝臓をいたわり、疲労回復を早める事になるのです。
この時期、だるくてやる気があまりでないという方は是非、オルニチンに注目して肝臓をいたわってみてはいかがでしょうか。

平成22年5月18日

仁鍼灸治療院　鍼灸師　田中　惇也

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