仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
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J's diary(院長日記)
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〜院長日記番外編〜
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vol.8(2007/5/19)
 平成19年4月30日、代々木公園のすぐそばにある国立オリンピック記念青少年総合センターへ、小児はりの講習会へ行って参りました。
 当院でも小児はりを行っていますが、小児はりというと必ずといってよい程「子供に鍼を刺すのですか?」と問われます。答えはNOです。
 鍼灸治療で使用する鍼やお灸には様々な種類の物(道具)があります。その中でも小児に使用する鍼は皮膚を破らない鍼、つまり刺激を与えるだけの鍼を使用します。(写真1参照)

 関西地方で発展した小児はり、昔から関西の人たちは小児はりをする事が当たり前だったそうです。それが今では、私達鍼灸師の中でも「小児はり?何それ?見たことがない!」というのが現状です。今回私が参加した「大師流小児はり」の講習会も、大阪府八尾市で発展した流派の小児はり治療でした。
 会場に入ると、100名ぐらいの参加者がいました。見渡してみると、結構若い鍼灸師の方が多く、ちなみに同級生も一人いてびっくりしました。

 講習会前半は、治療風景のビデオ上映から始まり、歴史や特徴、子供の接し方などについて数名の先生からお話がありました。
 ビデオに出演?していた子供達には共通の行動があります。それは、先生の前に座り治療を受けている間、みんなきちっとしているのです。ベッドにあがるまでは泣きわめいていたり、大騒ぎしていたり、うろうろしていたり・・・
 それが、鍼で刺激をし出すとおとなしくなり、ましては笑顔になっていきます。どうやら小児はりは気持ちの良いものみたいです。

 次に小児はりの歴史と特徴についてお話がありました。大師流小児はりには100年以上もの歴史があるそうです。よく、中国四千年の・・・といわれますが、それに比べるとほんの少しですね。しかし、その他の流派?の小児はりはすでにあったかもしれませんし、「小児はり」という言語がなかっただけで、小児も盛んにはりを受けていたかもしれません。
 大師はり灸院では、毎年中秋の名月に「月見はり」といって多くの子供にはりを行うそうで、二代目の時に1日850名もの患者が来院し、待合室の床が三度にわたり抜けたそうです。子供は親と一緒に来院します。兄弟や一人で来る事もありますので、850名中、約半分に親が付いてきたとしたら1,275人、大人の平均体重を50kgとして21,250kg、子供の平均体重を10kgとして8,500kg。合わせて29,750kg!お話を聞きつつ、ついノートの端に計算してしまいました。当院だったら床が抜けるよりも葛西駅まで大行列のほうが正しそうですね。。。

この、大師流小児はりの鍼は写真1のような形をしています。

 長さは約70cmで鋼鉄製です。これは大人が手に持つとすっぽり隠れて子供からは見えません。ただなでなでされているだけのように思うのです。子供は騙してなんぼですね。これが、子供との接し方につながってくるようです。

 子供は学習能力もすごいですが、観察力も並大抵ではありません。こちらが何か物を持っているとそれをすぐに自分に対して安全な物か危険な物かを察知します。小児鍼の形はいくら刺さない鍼だと行っても先がとがっているので危険な物と認知しますね。すると子供は「痛い事される!」と思いこみ身構えます。こうするとアウトです。泣きます、騒ぎます、逃げます。泣いてしまうのを怖がらない、騒いでも叱らない、逃げても追いかけない事が大切です。
 子供を怖がらせる4つの言葉も教えていただきました。「痛い」「怖い」「泣く」「ハリ」です。「ハリは痛くないよ」や「怖くないから泣かないで」などは全く効かないそうです。駆け引きも大事なのですね。
心構えとして、下記の点に注意して治療を行います。

どんなときも笑顔で優しく。
泣く子を見抜く。
泣きそうな子とは目を合わせない。
子供との信頼関係を築く。
子供になめられない。

 さて、上にも書きましたが、治療は気持ち良いもの・なでなでしてもらえるものみたいです。一体どんな感じなのでしょうか・・・
 午後からは実技です。まず、実際に小さいお子さま10名くらいに治療を行うデモストレーションから始まりました。待っている間、キーキー泣いていた男の子も、兄弟で走り回って騒いでいた子達も、治療を受けるとほんわかした表情になり落ち着きました。気持ち良いのだなという感じが伝わってきました。
それから私達受講生はグループに分かれ、写真1の鍼を使って持ち方から勉強をします。しっかり持ちつつ、力は入れない。これが大変難しく、練習あるのみだということを思い知らされました。刺さない鍼とはいえ、先はとがっています。子供が予想外の動きを不意に見せたときに突き刺してしまうおそれがあるので、手が柔軟に動くようにしておかないといけないのです。
 持ち方を習ったら、先生から自分の前腕に施術してもらいました。なるほど、子供達がにっこりするのはコレだったのかと・・・イメージは、ふわふわ・なでなで。非常に柔らかいタッチですがしっかりと治療されている感がありました。大変気持ちが良いものでした。お隣の方とお互いに練習もし合い、あっという間に2時間半が経過、いよいよテストです。4つの内容を4段階で評価されますが、なんとか平均「やや良」で「不可」がなく終えることが出来ました。
 しかし、これを維持・向上していくためには毎日練習が必要です。寝る前の日課になっています。
 最近の子供達は環境が変わってきているからでしょうか?落ち着きがなかったり、身体の不調を訴える事が多いようです。お話の中にもありましたが、都会に住んでいる子供には疳の虫が多いようです。子供にも立派にストレスがあるのですね。少しでも多くの子供達に、健康で元気に育ってもらえるよう、日々精進してまいります。

 最後になりましたが、この講習会に参加する事を快く承諾してくださいました院長先生、向後先生、この場を借りてお礼申し上げ、報告とさせて頂きます。
平成19年5月19日
仁鍼灸治療院 鍼灸師 杉野しのぶ
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