仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
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J's diary(院長日記)
院長日記。不定期に
更新しています。
スタッフからコラム(不定期)
Field of dreams〜院長日記番外編〜
石岡院長の高校時代の野球の物語です。
番外編として新登場!!
EP-7 (2006/10/19)
 1・2年生でスタートした新チームの練習も日に日に激しくなってきました。話は少し戻りますが、夏の県予選に敗れた後はすぐ新チームによる合宿が始まります。この約1週間の通称“夏の合宿”はまさに地獄でした。いろいろな意味で…
※合宿はこのほか夏の予選大会中の“大会合宿”(ベンチメンバーのみ)、“秋の強化合宿”と“春の合宿”がそれぞれ5日間くらいありました。

 合宿はすべてグラウンド内にあるプレハブの建物に寝泊まりしながら行われます。夏合宿の練習は云うまでもなくハードです。8月もまだ中旬、厳しい暑さのなか学校は夏休みなのでたっぷり一日中です。
 練習試合が入っていない日のメニューはおおよそ次のような感じです。

 まず朝は朝食前にランニングと軽いウェートトレを約1時間行います。全体練習は朝食後9時から昼休みを挟んでだいたい17時過ぎくらいまであります。夕食後は19時半くらいから各自1〜2時間程度、マシンやティーなどの自主トレをします。当時、習高は久しく甲子園から遠ざかっていたので、気合いの入りようも半端ではありませんでした。
 先にも書きましたが私の同年代には中学時代に県内でかなりの成績を残していたり、才能ある選手が特に多かったので監督も大いに期待していたのだと思います。

 話が逸れますが、ここでスポーツ選手の身体(ケガ)について考えることを少し書きたいと思います。今は練習も科学と効率の時代…当時我々がしていたことはかなりの無理や不効率さもありました。
 そもそもうちの監督は練習が大好きでしたし、「女の手を握っている暇があるならバット握れ!」が口癖みたいな方でしたから練習は長時間でした。これだけ練習をすれば当然ケガ人も出てきます。ただ我々部員もかなり変わっていたのか“痛くても走れば治る”(?)みたいな訳の分からない感覚もありました。しかし、実際は「痛くても痛いと言えない」といった雰囲気があったことも事実です。

 近年、スポーツ医学ではアクティブ・レスト(積極的な休息)の重要性を説いています。トレーニング中の休息や、一週間の中で完全休養日を効率よく配置することがケガの予防やパフォーマンスの向上に繋がり、スキルアップを期待できるというものです。
 現在私もこのような仕事に就き、多少はスポーツ障害や運動生理学などの知識も身に付きました。(まだまだ勉強不足ですが…)
 今思い返すと確かに「百害あって一利無し」的な練習も数多くありましたし、実際ケガをしている部員も大勢いました。
 しかし野球に限らずある時期、真剣にスポーツに取り組んだ方は「痛くても痛いと言えない…」このような状況を少なからず経験していたり、妙に納得してしまう部分もあるのではないでしょうか?
 現在は指導者の意識や選手の気質も以前とは変わってきていると思いますが、根本的に今もこの状況は変わらないようです。

 “痛み”というのは大抵「動かしてはいけない」という身体からの信号です。どのスポーツドクターや治療者に言わせても、痛みの感じる動作の継続を“良”とする考えはありません。勿論、それが良くないことは選手自身もよく解っています。
 ただ私も経験した者として、それを言うとレギュラーから外されてしまうかも知れない…、他の選手との競争に負けてしまう、そういう選手の気持ちもよく解ります。中には痛くても絶対に休みたくないと訴える選手さえいます。
 日々の治療の中では「この状況で運動を続けると悪くなることはあっても、良くなることは難しい」と思われる患者さんに多々遭遇します。口では「少し休むか、運動量をおとさないとね」とか言いながら、心では「言える状況じゃないんだろうな」なんて…ケガに悩む学生などを診ていると、いつもそんなことを考えてジレンマにかられます。

 多くのスポーツ選手、特に子供や学生は自分から“痛いので休む”とはなかなか言いません。やはりこの問題は指導者や親御さんが普段から選手の状態を注意深く観察し、適切な指示を出していかなければいけないと思います。特に子供は時期を逸すると長く引きずってしまう障害になる可能性もあるのです。

 私は選手自らが意欲的となり、創意工夫をしながら進めていける練習がベストだと思っています。それを念頭においたメニューが立てられれば、個々の選手の弱い部分や足りない部分を効果・効率的に補うことが出来ます。
 さらに選手が自らを“客観的に見つめた上で考え行動する”という意識も養われます。これはスポーツ競技においてとても重要なことです。ゲーム中のピンチやプレッシャーのかかる場面で冷静に最善の方法を考え、自分の精神状態をコントロールすることにも繋がるからです。
 決して厳しい練習がいけないといっているのではありません。厳しい練習に耐えた現実が選手の自信に繋がることも当然あります。ただメニューや時間を消費するだけの練習は効果的とは言えないということです。体力だけを費やし、内容は漫然としたものになってしまいます。得てしてケガはそういう時に発生しやすいのです。
 指導者の最大の役割は、選手が意欲を持って練習に取り組める環境を作ることだと思います。その結果、選手自身が練習を渇望する精神状態に持っていければしめたものです。

 スポーツ指導者の方には次のことを是非とも心に留めて欲しいと思います。
1.選手の異変に敏感ですか?
2.痛いと言えない環境になっていませんか?
3.その練習は指導者の自己満足になっていませんか?
4.その練習は選手自身が考え動く“選手主動”の練習ですか?

 話を戻します。
 冒頭に合宿中は“いろいろな意味で地獄”と書きましたが、練習以外にもこんなキツさがありました。まずは食事です。食事は部のカワイイ女子マネージャーが手分けして3食を作ります。約1週間とはいえ数十人分の食事を毎食作るのですから彼女達もそれは大変です。…というか台所は戦争でしたね。
 ハードな練習でお腹はペコペコでしたし、とにかく食べないと身体がもたないので味云々を言っている場合ではありませんでしたが、メニューはもうほとんど“やっつけ仕事”的でした(ゴメンナサイ!)。2、3日同じメニューはザラ、おかずの揚げ物に対して、明らかに割合の合わない白飯の量…みたいな感じでしたね。それどころか夕食の時間になって「ごめん!ご飯のスイッチ入ってなかった」みたいなこともありました。お世辞にも漫画タッチの南ちゃんとタッちゃんのような爽やかさは微塵もなかったですね(笑)。時代が分かりますか?

 寝る時間は最悪でした。プレハブの建物に皆で泊まるのですが、もちろんクーラーなどありません。身体は疲れてすぐにでも眠りたいのに暑くてなかなか寝付けなかったことをよく覚えています。
 だいたいの1年生は皆、ひとり一人上級生(2年)とペアで行動し自主トレ、寝食を共にしていました。中にはその上級生が寝付くまでうちわで扇がせられたり、マッサージをさせられたりしている奴らもいました。寝たかな?と思って手を止めると「寝てねぇよ」などと言う陰湿?な上級生もいました(笑)。
 私はいつも上級生のAさんと一緒にいたのですが、Aさんはとても優しい人で私をとてもかわいがってくれていました。夜、寝るときも「俺のとなりでさっさと寝ちゃえ」とか言ってくれたりして。現在でもAさんとは地元が近いことあり仲良くしていて、一緒に草野球をしたり時々飲みに行ったりもしています。

 食と云えば私には当時、皆が気持ち悪がっていた変な?習慣がありました。現在も私は大の甘党で、ビールを飲みながらお饅頭なんかも平気で食べてしまいます。
 さすがに今はしませんが現役中、私の部室のロッカーには“ゆであずきの缶詰”がいつも山のように積んでありました。普通にそのまま食べることもありましたし、合宿の時などはどんぶり飯の上にかけて食べたりもしていました。
 その時は皆「うわっ!気持ち悪っ!」とか言っていましたが「おはぎじゃん!」などと言いながら平気で食べていました。
 毎日もの凄い消費カロリーだったと思うので、今思えばこれこそが私のエネルギー摂取、“究極のグリコーゲン補給?”だったのかも知れませんね(笑)。

 辛かった合宿も今思えば懐かしい思い出です。しかし、あの頃にまた戻ってみたいと多少思うことがあっても、あの合宿だけは敬遠したいですね。なんせ汗臭い男達が60人以上、一つ屋根の下で寝るのはちょっと…
 あと皆さんはくれぐれも“ゆであずき缶”の食べ過ぎには注意して下さいね。(しませんね…)病気になるか、間違いなくもの凄く太りますから…

To be continued…
 2006.10.19 S.Ishioka wrote
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