仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
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J's diary(院長日記)
スタッフからコラム(不定期)
Field of dreams〜院長日記番外編〜
〜院長日記番外編〜
石岡院長の日記です。不定期にUPしてまいります。
vol.10(2006/7/10)
 4年に1度のサッカーの祭典、2006FIFA WORLD CUP GERMANYが幕を閉じました。終わってみれば伝統の「カテナチオ」、堅守のイタリアが約1ヶ月に及ぶ熱戦を制し、24年ぶりの優勝を飾りました。とかく強力攻撃陣を擁するブラジルやイングランドに注目が集まっていましたが、1試合平均得点が低いとか、ハットトリックがないなど、ディフェンシブな大会を象徴するような結果になりました。

 大会中盤以降は欧州予選から厳しい戦いを強いられ、本大会でも決して前評判の高くなかったフランスの躍進が…というより、今大会を最後に引退する英雄Z.ジダンの復活に魅せられました。残念ながらラストダンスを優勝という最高の形で終えることは出来ませんでしたが、良きにつけ悪しきにつけ(!?)話題の中心はジダンでした。
 きっとサッカーの神様も1日でも長くジダンのプレーを観ていたかったのでしょうが、彼の退場には神様ならずとも世界中が、がっかりしたことでしょう。(ある意味、ジダンの退場シーンはW杯名場面としてこれから幾度となく登場するのでしょうね…)

 世界トッププレーヤー達の華麗なプレーと迫力に興奮、熱狂し寝不足の日々を過された方も多いのではないでしょうか?私もその1人です。この時ばかりは世間も1億総監督状態…当院でも患者さんと「ああでもない、こうでもない」と、話題に事欠かない毎日でした。
 その中で我らがジーコジャパンは少々残念な結果に終わりました。TVや新聞、インターネットではサッカー評論家と云われる人達が“フィジカルが…”とか“戦術が…”ハートが“と連日のように敗因分析をしていました。私はサッカー経験者ではないですし、かといってサッカーにそれほど詳しい訳でもないので、技術や戦術面のことはよく解りません。
 そういった専門的なことは諸氏にお任せするとして、ここでは私なりに感じたことを書いてみようと思います。

 以前、J’diaryのvol.6〜独善的スポーツ持論〜の中で私は今年の冬に行われたトリノオリンピックについて次のような文章を書きました。
“日本トップレベルのスポーツ選手が今後、世界で戦っていくために必要となるものはメンタル面の強化と共にもう一つ、「情報収集の能力」だと思っています。リアルタイムにグローバルスタンダードを知り、競技前の対策はもちろんのこと、競技中もそれに対処する能力を養うことが重要だと考えます。”

 今回私なりに日本チームを見ていて、「?」と思うことがありました。まず一つ目は、
「情報戦=かけひき」という点です。
 初戦の対戦相手であったオーストラリアは英プレミアリーグで活躍するチームの中心選手がケガのため、直前まで“日本戦の出場が微妙だ”と言っていました。2戦目のクロアチアも初戦でケガをした司令塔の体調がベストではないと強調していました。しかし実際、ゲームでは2人ともフル出場していましたし、私はそれが完全に心理的な揺さぶりだと感じました。
勿論、そんなことは日本も重々承知していたとは思いますが、国際大会というのはあらゆる手を使って心理戦を仕掛けてきます。ゲーム前にすでに戦いは始まっているのです。
 ある報道によると、大会前の公開練習を文字通り完全公開していたのは日本だけだったそうです。正々堂々、潔く、それこそが侍スピリット、日本人の美徳(?)かも知れませんが(ジーコは侍ではありませんが)少々、人が良すぎたのかも知れません。
 相手に手の内を見せることはないのですから…

 二つ目は
「戦うための準備」です。
 確かにドイツにしては季節外れの猛暑や、テストマッチでの中心選手のケガなど…想定外の事態が起きたとはいえ、こういった大舞台ではあらゆる状況をシュミレーションしておく必要があります。住み、戦い慣れていない異国であればなおさらです。
 大会期間中にあれだけ多くの故障者やコンディション不良の選手が出るということは、それまでのトレーニングや体調管理も含め、完全なコンディショニングミス(=準備不足)と云われても仕方がありません。

 この二点には深い繋がりがあります。対世界に対して自分達は今、どの位置にいるのか。それを冷静に見極め、相手との力関係を知った上でそれに対抗する手段や戦術を立てる…スポーツはそういう要素も重要なウエイトを占めるようになってきているのです。
それが掴めていなければ対策も立てられない訳ですから、要するに戦う準備は周到な情報収集の上に成り立っているということです。
“自分たちのサッカーをする”とは相手は関係なしに、ただ自分たちの型を貫き通すという意味ではありません。各人が自分に求められている役割(仕事)を着実に遂行する…その集合体がチームであり、プロフェッショナルなのではないかと思います。行き当たりばったりで上手くいくことも稀にはありますが、大抵は混乱を招いたり、不測の事態が起こることが多いのではないでしょうか。

 確かに日本サッカーはまだまだ歴史や伝統といった部分において、海外の強豪とは比較になりません。選手個々の技術や体力面においても評論家諸氏曰く、まだまだ大きな差があるようです。それはもしかしたら経験でも埋められない絶対的な外国人との肉体差なのかも知れません。
 しかし、そういった構図はサッカーに限らず、また対外国選手ということにも限らずどのスポーツにも当てはまることです。

 先にも書きましたが私は完全なサッカー素人です。そんな素人が感じる日本サッカーは、どこかそのスタイルが中途半端に見えてなりません。よくサッカーのスタイルは南米型やヨーロッパ型と表現されますが、日本はどちらに向かっているのでしょうか?
あたり前ですがサッカーは点を取り合うスポーツです。その点を取るべき役割であるFWに最後まで思案したり、大会中にシステムの変更を余儀なくされるところなどは、チームとしてのスタイルが確立していない典型なのではないでしょうか。
しかし考えてみれば、どちらに進んでも所詮それは外国のコピーです。日本人がそのスタイルを真似たところで、いつかは海外の強豪に対抗できる日は来るのでしょうか…
ジーコが退任し次期監督もほぼ決定したようですが、とりあえず指揮官が変われば全部変わるといった安易な考えだけはとても危険だと思います。

 今年の始め、WBC(野球)でジャパンチームが世界一を勝ち取ったことは記憶に新しいところです。日本野球は盗塁や犠打、スピードを駆使した細かい野球“スモールベースボール”を掲げ、パワーや体格差のある諸外国に対抗しました。
野球とサッカーは単純に比較できませんが、日本人が最も得意とするスタイルを早く見付けて南米型でもヨーロッパ型でもない、日本型のサッカーを一刻も早く確立して欲しいな…なんて思います。とてつもなく難しい作業だと思いますが…

 皆さん既にご存知のように、先日あの中田英寿選手が今回のW杯を最後に現役からの引退を表明しました。必要とされながら惜しまれつつ去るのも美学、全盛期の輝きを失い、ボロボロになるまで貫くのも美学、いつの時代もアスリートの引き際は難しく、そして切ないものですね。
いつもクールな彼が屈辱をバネにこれからどんなパフォーマンスを見せるのか興味があったので少し残念です。しかし彼は頭の良い人ですから、もちろん自分なりの考えやビジョンあってのことなのでしょう。特にあのレベルで競技をしているアスリートには、100%のモチベーションがなければとても続けられないことなのかも知れません。そういう意味では彼自身も苦しい決断だったのかも知れませんね。

 いろいろな意味で大きな影響力のあった中田選手の引退によって、日本サッカーはひとつの転機を迎えているのかも知れません。
次のW杯は2010年南アフリカです。サッカー新興勢力アフリカの躍進は容易に想像が出来ますし、各国の強豪もすでに動き出しているのでしょう。
我らが日本も次なる戦いに向け、一丸となって頑張って欲しいと思います。若く才能溢れる選手が数多く出現してくれることを心から期待しています。
あと4年しかないとも云えますが、まだ4年あるとも云えるのですから…
平成18年7月10日
仁鍼灸治療院 院長 石岡俊祐
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