仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
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J's diary(院長日記)
スタッフからコラム(不定期)
Field of dreams〜院長日記番外編〜
〜院長日記番外編〜
石岡院長の日記です。不定期にUPしてまいります。
vol.26(2008/12/13)
 今年も残すところあと僅かとなり、過ぎ行く年の名残惜しさ感じさせる頃となりました。

 私はというと毎年のことながらこの時期は仕事関係やプライベートの雑用が目白押しで、予定がグチャグチャに書き込まれたスケジュール帳とリンクするかの如く、すでに頭の中はパニック状態です。
 でもこの気忙しさが何となく年の瀬…、そして新しい年が近づいてきていることを実感させてくれる気がするのは私だけでしょうか。

 ここで“雑学”を一つ…。(そういえば今年はこの類いのTV番組が多かったですね)
 日本では新旧暦12月を『師走=しわす』とも呼びますね。せっかくですから師走の語源・由来を少し調べてみました。
 一般的によく耳にするのは“12月は年末で忙しく、普段は走らない師匠(僧侶・坊主などの意味も)さえも奔走するほど慌ただしいさま”というものです。これは皆さんもご存知ですね。しかし、このほかにも次のような由来が諸説あるそうです。

1. 年が果てる(年果つ=としはつ)、四季の果てる月(四極=しはつ)、一年の最後になし終える(為果つ=しはつ)などから「しはつ→しわす」と変換していったという説。
2. 仕事が終わる(仕極つ=しはつ)、日時が終わる…などなど。
 ちなみに“師走”という字は当て字という説が有力なんだとか。

 おまけにもう一つ。英語での12月名December(ディセンバー)はもともと「10番目の月」という意味です。実際の月番号とずれているのは紀元前に使われていたローマ暦が3月起算だったためで、3月から数えて10番目ということなのだそうです。

 2008年は皆様にとってどのような年だったでしょうか?今年も国内外を問わず実に様々な出来事がありました。楽しいニュースばかりなら良いのですが、何となく印象深いのはあまり喜ばしくない出来事ばかりでこれはとても悲しいことです。
 国外ではテロや内戦といった凄惨な状況が至るところで起こり、また国際的な金融危機問題では世界中にその影響を及ぼしています。日本でも原油価格が高騰し、我々の消費生活に多大な影響を与えており、その後遺症は今なお続いています。

 国内においても思わず目を覆いたくなるような悲惨な事件や犯罪が幾つも起こってしまいました。理不尽に人の命を奪ったり、明らかに自分よりも体力の劣る子供などを狙った卑劣な犯罪です。仮に境遇や生い立ちを聞いたところで同情できる余地は寸分もなく、このような行為は当然許されるべきではありません。
 とかくこれらの人は社会や周囲の人に対して責任を転嫁するようなことを言いますが、そもそも一切の不満やストレスがない人なんて世の中にいる筈がありません。人は皆、時には我慢をしながらそれでも必死に生きているのです。最後に相談できる人が周りに誰もいなかったのかと考えると、ある意味とても不幸な人達だと思います。

 “食品偽装”や“毒物混入”、“振り込め詐欺”などの言葉も連日のように報道されました。これらはもう単に「モラルが欠如している」などという生易しい言葉では片付けられません。
 他にも医療や介護、社会保障、教育、環境、国民生活…等々、日本には沢山の難題が山積しています。日本経済は今後、大変な時代に突入して行くであろうことは想像に難くありません。昨今のニュースを観ていると、国の舵取りをしている方々が何か違う意味合いでクローズアップされることが多いように感じてしまいます。
 要職の立場にある人間は自らが発した言葉に責任を持たなければなりません。どなたとは言いませんが「言われなくても分かっている」ではありませんよ。強力なリーダーシップを発揮し、是非とも国民の生活を、そして日本を良い方向へ導いてもらいたいものです。
 ただ、これからの世の中は国だけに依存するのではなく、まず私たちひとり一人も今まで以上に健康に留意し、自立した生活を営む意識が必要になるかも知れません。
 我々も医療分野に携わる者として一層の努力を惜しまず、患者さんの健康な生活のために少しでもお役に立てればと思っています。

 今年、スポーツの大きな話題といえば何といっても“北京オリンピック”でした。感動あり、興奮ありの毎日でTVの前に釘付けとなった方も多いのではないでしょうか。
 多くの競技に注目をしていましたが、私個人としてはやはり今大会で一先ず最後となる野球とソフトボールに大注目でした。
 ソフトボールは鍼灸師になりたての頃、実業団や日本チームのトレーナーとして少しお手伝いをしていたことがあったので(もちろん今の選手達はいません)尚更です。

 宿敵アメリカを下し、見事金メダルに輝いたソフトボール決勝はまさに手に汗握る展開でした。激闘の末、金メダルを獲得したことは大変喜ばしいことなのですが、私個人としては少し違った意味のドキドキハラハラがありました。
 職業柄とでも云うのでしょうか、正直、試合の終盤はスコアよりも連投のエース上野投手の身体(肩や肘)が心配でした。準決勝を1日で2試合(合計21回318球)、翌日の決勝を含めると413球を彼女一人で投げきったのです。普通ではとても考えられない球数です。とりあえず何事もなかったようなので安心しました。

 野球も大会前から世間の大きな関心と注目を集めましたが、ご存知の通りやや残念な結果に終わりました。これについてはオリンピック後も様々な論争を巻き起こしたことは記憶に新しいところです。
 敗因云々についてはもう散々メディアなどでも語り尽くされているので、今更“ほじくり返す”気もありませんが、何となく選手達が気の毒に思えてなりません。
 選手達は国の期待を一身に背負い、凄まじいプレッシャーの中で怪我をも厭わず(自分の生活の資本である肉体を懸けて)、必死に戦っていました。
 後に某氏が「精神面で負けていた」「気持ちの弱い面が出た」などと総括していましたが、私はそう思いません。“勝ちたいという気持ちが弱い”なんてそんな選手はいませんよ。彼らはプロだし、ましてあの舞台です。選手は “勝ちたい”という強い気持ちで間違いなく戦っていました。要はコンディションなどの問題はあったにせよ、純粋に力の差だったのかなと思います。今回については…。

 近年のスポーツは、国をあげての取り組み方やその育成システムが成果に大きく関わるようになっています。今回、開催国だった中国は当然莫大な費用をかけて、十年単位で選手強化を行った訳ですが、その成果がメダル獲得個数に如実に表れています。
 金・銀・銅の総数ではスポーツ大国アメリカ(110個)に続く2位(100個)ですが、金メダルだけをみるとアメリカの36個を上回る51個を獲得しています。ちなみに日本は総数25個で全体の8位(金9銀6銅10)です。
 
 国民性でしょうか、日本はまだまだスポーツという分野において報酬や待遇というストレートな表現に違和感を覚える人種です。しかし、他の国では明らかにそれが選手のモチベーションを高め、結果を出している事実があります。
 それでもまだ日本のプロ野球選手は金銭的にもかなり恵まれているといえます。(金メダルを獲得したソフトボールなどは相当に厳しい環境です)しかし、オリンピックに関しては国民の期待に応えるべく精一杯戦ってもほぼ無報酬です。個人的にはどこか少し酷な気もします。
 
 平成となって、はや20年…。元年生まれの赤ん坊ももう成人式を迎えました。その区切りの年もまもなく終わりに近づき、改めて月日の経つ早さを実感しています。
 今年も思い返してみると本当に色々なことがありました。良いこともあまり思い出したくないことも…。いや正確には“あった気がする”が正直なところでしょうか。

 世の中はいま、もの凄い早さで物事が過ぎ去っていきます。そのあまりのスピードに圧倒され、大切なものを失ってはいないかと不安を感じることがあります。
 日々、新たな出来事が次々と起こる毎日に「心に刻んでおかなくてはいけない、継続しなくてはいけない、決して忘れてはならない」といった事がどんどん人々の記憶から薄れていく気がしてならないのです。悲しい事件や怒りを覚える不祥事も…。

 まもなく新しい年が始まります。来年は丑(うし)年ですね。
 2009年、日本は文字通り牛歩【ぎゅうほ】の如くゆっくり歩み、たまに立ち止まったりしながら、少しのんびりと考えてみるのも良いのではないでしょうか。心に“ゆとり”を感じながら、時に原点に立ち返って思慮する余裕を持って欲しいと思います。
 「牛歩」本来の意味である“遅々として進まない”では困りますが、一歩一歩着実に前に進んでいれば良いのですから…。

 今年も皆様のご厚情に支えられ無事一年の終わりを迎えられますこと、心よりお礼申し上げます。来年もスタッフ一同謙虚な気持ちを忘れず、精一杯頑張ってまいりますので変わらぬご愛顧のほど何卒宜しくお願い致します。
 毎日厳しい寒さが続いています。年末の慌ただしいおり、体調など崩されませんようお身体には十分お気を付けください。
 毎年の決まり文句となりましたが、残り僅かな2008年が皆様にとって有意義なものとなりますように、そして2009年が希望に溢れた素敵な年となりますよう心からお祈り致します。
平成20年12月12日
仁鍼灸治療院 院長 石岡俊祐
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