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仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。 |
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HOME >> J's diary(院長日記) >> vol.41(2010/11/18) |
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スタッフからコラム(不定期) |
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〜院長日記番外編〜 |
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石岡院長の日記です。不定期にUPしてまいります。 |
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vol.41(2010/11/18) |
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11月も後半となり、朝晩の寒さもすっかり冬モードになってきました。つい1〜2ヶ月前までは「今年の暑さと言ったら…」とか「もういい加減涼しくなれば…」等とブツブツ文句を言っていましたが、つくづく人は勝手なものです。日もずいぶん短くなり何となく気忙しいですが、まごまごしているとあっという間に一ヶ月くらい経って、「大晦日」「お正月」なんてことになりそうです。
私の所属している「江戸川区三療師会」では、毎年11月の日曜日に二週続けて会員向けの学術講習会を行っています。このような勉強会は我々開業鍼灸師にとっても知識や技術を再認識する場としてとても大切です。また様々な分野にふれることで、日々の治療にも新たな「発想」や「気付き」が生まれとても良い刺激になります。
昨年から同会の学術担当となった身から、数ヶ月前より講義内容の企画を立て、講義を依頼する各団体、講師との打ち合わせを繰り返し、会場の予約や昼食の手配まで…、仕事の合間をみて徐々に準備を進めてきました。学術担当としてはこの秋の学会から来年2月に行う、これも当会の大切な行事である「区民のための東洋医学講座」までの期間は一年で最も忙しい時期となります。
そんな苦労の甲斐もあって(!?)いや、講師の先生のご協力と向学心の高い会員の皆様のおかげで今年も無事「平成22年度学術講習会」を終了することができました。
以下に今年の講義内容を紹介します。
(クリニック名、所属先名、各先生の氏名等は各人の了承を得て掲載しています)
1. 【第一週目午前】
演 題:「婦人科疾患 〜子宮筋腫・子宮内膜症・不妊症・更年期障害〜」
講 師:東邦大学医療センター大森病院 リプロダクションセンター(大田区)
東邦大学医学部産科婦人科学講座 准教授 片桐 由起子先生
産科婦人科の講義は昨年の学会時に行なった会員へのアンケートでも要望の高い演題のひとつでした。「生の臨床の声」を聴かせていただける先生をお呼びしての講義は、私個人としても強い希望でしたが、そのような意味でも今回の片桐先生はまさにうってつけの方でした。先生は遺伝学や新生児・周産期学、生殖医療等の様々な専門資格を有しており、実際の臨床において日々数多くの症例を経験している産科婦人科領域のスペシャリストです。
産科婦人科領域は近年、女性の社会進出や少子化社会に伴い注目されている分野ですが、臨床の場ではその多岐にわたる症状と同時にとても繊細な問題があります。それは「命の誕生」や「女性の生きがい」といった人の人生に関わる背景がそこにあることです。
例えば子宮筋腫が見つかった場合の治療にも多くの選択をしなくてはなりません。
1. 外科手術が必要か否か?
2. 手術が必要な場合は子宮を残したいのか取っても良いのか?
3. 子宮を残した場合は妊娠を希望するのか否か?etc…。
子宮を取れば筋腫による種々の付帯症状はなくなりますが、もちろん妊娠はできなくなります。
逆に残した場合、妊娠は可能かも知れませんが対症療法で関連症状とつき合っていかなければならないケースもあるでしょう。もちろん患者さんの年齢や症状、既往歴などによって希望する治療法が選択できない場合もありますが、ある意味その方の人生を左右するかも知れない選択を患者さんとともに進めていくのです。
先生はそのような重大な選択をする際に重要なことは、やはり「傾聴と理解」だとおっしゃっていました。我々鍼灸師のところにも様々な訴えを持った患者さんが来院されます。東洋医学は患者さんの訴えから治療法を決定し治療を進めていく性質があります。まさに鍼灸治療の第一歩も「傾聴」なのです。
また先生は次のようなことも話していました。「医学的検査で明らかな臓器等の異常があれば、必ずその治療を優先すること。しかし、それがないものには骨盤腔内の血流を改善することが種々の症状にとても有効であり、場合によっては不妊などの分野にも応用できる可能性もある」と。
片桐先生と我々が診ている患者さんはその状態も状況も当然異なりますが、その考え方には通ずる部分もあると感じました。
2. 【第一週午後】
演 題:「小児はり・小児マッサージについて」
講 師:せりえ鍼灸室(横浜市) (http://www.serie89.com/)
女性鍼灸師フォーラム代表 辻内 敬子先生
今講義は江戸川区三療師会主催「平成22年度小児はり師の認定講習会」を兼ねていました。
当会では会員内の鍼灸有資格者を対象としてこのような講習会を定期的に行ない、認定証を授与しています。
講義をお願いした辻内先生には院での治療の傍ら、数多くの著書や講演活動、主に産院などでの妊婦や母親向けの教室、その他にも専門学校や医療大学の教壇に立たれるなど大変忙しい合間をぬってお越しいただきました。
せりえ鍼灸室の「せりえ」とはカナダの生理学者ハンス・セリエの説いた有名な「ストレス学説」から由来しているそうで、患者さんの「こころ」と「からだ」を一体として、ひとり一人の生き方を全体的に捉えた治療を行ないたいという辻内先生のお考えから名付けられたそうです。
その、せりえ鍼灸室では「女性のための治療室」を掲げ、仕事をしている方から主婦の方、子育てをしているお母さんまで多くの女性の身体や心のケアを行ない、また自らは女性鍼灸師フォーラムの代表として女性治療家のサポートも行なうなど、精力的な活動をされています。
講義は前半、スライドを使い小児はり・小児マッサージの特徴や目的、親への説明方法といった総論から実際の手技や刺激量、症状別の施術ポイント解説といった内容です。動画を用いて「ベビーマッサージ」の手技も視聴しました。後半はモデルを立てて手技の実演、会員ひとり一人が先生の小児はり刺激を体感するといった体験もしました。
講義中、先生のお話で大変印象的な言葉がありました。それは「小児はり・小児マッサージは子育て支援である」という言葉です。私たち施術者はついつい「治療」という言葉にとらわれて「自分が治す」という想いに固執し過ぎることがあります。確かに自分なりに一生懸命考え、頭をひねって行なった治療が功を奏し、患者さんの具合が良くなればこれほどの満足感はありません。
しかし、それだけの治療にはやはり限界があります。東洋医学の基本は我々施術者が患者さん自身の持っている「身体の力」を最大限に引き出すことです。「治療」は患者さんと施術者の共同の作業なのです。
先生が話されたように、「同じ目線で親子を支え、親御さんと共に子供の成長を支援する」という考え方が持てればこの分野もまた違った形のサポートが出来るのではないか…と考えさせられました。
正直、今回の実技を交えての講義はその内容から少々時間が足りないと感じました。その点ではやや駆け足となり先生にもご迷惑をお掛けしました。二時間という限られた時間で先生の手技等を理解するのは難しく、個人的にも少々勿体ない気がしています。
さらに前述した認定講習会を兼ねていましたので「小児はり・小児マッサージ」に特化した形となりましたが、学術部としては今回の第二弾や、他の分野についてもまたぜひ先生のお話を聞く機会を作りたいと考えています。
片桐先生、辻内先生はもとより今講座を行なうにあたりご協力をいただきました江戸川区医師会様にはこの場を借りまして厚く御礼申し上げます。今後ともご指導のほど宜しくお願い致します。
次号は学術講習会二日目の様子を報告します。 |
平成22年11月18日 |
仁鍼灸治療院 院長 石岡俊祐 |
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