仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
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J's diary(院長日記)
スタッフからコラム(不定期)
Field of dreams〜院長日記番外編〜
〜院長日記番外編〜
石岡院長の日記です。不定期にUPしてまいります。
vol.45(2011/4/23)
 このたびの東日本大震災において被害にあわれた皆様に心よりお見舞い申し上げます。
一日も早い皆様のご回復と被災地の復興をお祈りいたします。

 平成23年4月17日、当院は開院7年を迎えることができました。これもひとえに近隣医院の諸先生方、関係者の方々、そして何より当院にお越しくださる患者様のご厚情によるものと、この場を借りましてスタッフ一同、心より御礼申し上げます。
 毎年この時期は開院記念日に際して皆様へのお礼とともに、私の近況や、いま感じていることなどを好き勝手に書いてきました。しかし、今年は残念ながらこの話題に触れないわけにはいきません。平成23年3月11日、東北から関東地方にかけて未曾有の被害をもたらした「東日本大震災」です。

 そのとき、私はいつもの通り、院内で患者さんの治療を行っていました。午後2時46分、ゆっくりとした揺れを感じはじめ、最初は「少し大きな地震だな…」くらいに思っていましたが、それは瞬く間に激しく強烈な揺れに変わりました。しばし呆気にとられた後、ただ事ではない事態に気付き、急いで院の外に患者さんを誘導しました。その時、すでに外には建物から出てきた人達で溢れ騒然としていました。さらにその約30分後にも大きな揺れを感じ、その後、幾度となく東京にも大きな余震が続きました。

 TVからは甚大な被害を受けた東北地方の様子が繰り返し流れていました。想像を超える巨大な津波が一瞬のうちに建物や自然を飲み込むさまに言葉を失い、その光景が未だ脳裏に焼き付いています。多くの尊い命が奪われ、震災から約50日近くが経過した今も、なお大勢の行方不明者がご家族のもとに帰れないでいます。
 さらに未だ活発な余震活動に加え、なかなか収束の糸口が見えない福島原発の問題、遅々として進まない住環境の整備や慢性的な物資の不足など、二重、三重の困難が被災地の方々を苦しめています。

 自然が引き起こす力の前に時として人間は無力です。自然災害はある日突然、前触れもなく起こり、人知では太刀打ちできない事態があります。しかし、連日メディア等で伝えられる被災地の様子をみると、悲しみという言葉だけでは片付けられない、えも言われぬ感情や“やるせなさ”で胸が苦しくなります。

 「日本は?自分たちが住むこの場所は一体どうなってしまうのだろう?」といった不安感を多くの人が抱えていると思います。東京も今までに比べると確かに少し不便なこともありますが、被災地の方々の苦労に比べればそんなことは言っていられない…。正直、そんな気持ちで自分を奮い立たせているところがあります。
先日、当院にお越しになっているご年配の患者さんがこんなことを言っていました。
「物が無い無いと言うけれど物は十分にある。戦後の頃に比べたら溢れている」と…。
震災直後、某知事のある発言が物議を醸しました。確かに当時の状況を考えれば不適切と言わざるを得ませんが、震災を肯定したり、被災者の方々に向けられた言葉ではないことは理解できます。
私もそうですが、人は色々な物に満たされた世の中に少し慣れすぎてしまったのかも知れません。合理的で便利なことは良いことだし、それを否定するつもりはありませんが、時として「慣れ」というのは怖いものだということを実感しました。
大局的に見れば些細で一時的な不便でも、それが今まで経験したことがないようなものだと動揺して、その“不便さの大小”は関係なくなってしまう。被災地の方々の状況を思えば比べるべくもないのに…。

 現在は一旦終了しましたが、震災後、原発の問題による電力供給不足から管内では計画停電が行なわれました。それに伴い、企業や商店も独自に営業時間を短縮したり、照明を落とすなどの節電対策をとりました。
また各種イベントや祝事なども軒並み中止や延期となりましたが、最近ではそれらが「かえって経済を沈滞させ、しいては復興支援への足かせとなる」との理由から、過度の自粛は控えるべきとの風潮が高まっています。
では何故、これだけ日本人が過敏に自粛ムードに反応したのでしょうか?確かに震災直後の混乱や世間に配慮してということもあるでしょう。しかし、やはり私はどこか日本人の心の中に、今まで物質に満たされた生活を当たり前のように過ごしてきた「後ろめたさ」というか「心苦しさ」みたいなものがあり、そうさせたのではないか…と思っています。

 ある意味、私のような世代は物や娯楽に満たされ、好きなことも自由にできる日本の一番恵まれた時代を生きてきた人間です。当院にお越しになる多くのご年配者は戦後の動乱を体験し、世界有数の先進国となった日本の高度成長をド真ん中で支えた方々です。
また、この国難とも云うべき未曾有の災害を体験した今の子ども達は幼心に何を感じ、そして、これからのこの国を背負っていくのでしょうか。

 いまだ東京も毎日のように余震が起こり、不安な日々が続いています。私もあの日から「自分には何ができるだろう?」と自問していますが、明確な答えは出てきません。
ただ、大事なことは「いま自分にできること」を行動にすることではないでしょうか。無理のない範囲で募金をしても良いし、物を大切にする、電気を無駄遣いしない、でも良いのです。ひとり一人の力は小さくても、起こした行動はどこかで必ず繋がっていると思うのです。

 先日、偶然にインターネットであるサイトを見つけました。「がんばろう!!日本」という有志の中小企業や個人の負担により運営する被災地復興プロジェクトのサイトです。

 http://ganba-nippon.com/

 私も少額でありますが、このサイトを通して義援金を寄付しました。ここで集められた義援金は、日本赤十字社を通して被災地復興のために全額寄付されるそうです。

 被災地では今を生きることに精一杯で、とても未来を考える余裕などない方々が大勢いると思います。それらの方に対して「頑張ってください」などと軽はずみには言えない気さえします。
しかし、こんな時だからこそ元気や体力のある人達でこの国を支えていかなくてはなりません。それが、決して同情ではない「仁」の心、慈しみの気持ちだと思うのです。
この経験は決して望んだものではありませんが、この試練を乗り越え、教訓とし、日本が再び元気を取り戻す日が来ることを…。そして、被災地の方々が一日も早く元の平穏な生活に戻れますことを願ってやみません。

 改めてこの一年、多くの患者様に御来院いただきましたことを心より御礼申し上げます。
我々が日々行なっていることが一人でも多くの皆様の健康に、そして、微力ながら社会に貢献しているということを信じて8年目も精一杯頑張ってまいります。
 今後とも何卒宜しくお願い致します。

We are one! & We love nippon!
平成23年4月23日
仁鍼灸治療院 院長 石岡俊祐
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