仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
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〜院長日記番外編〜
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vol.23 (2014/11/1)
季節の変化と体調の関係
11月に入り、いよいよ寒さが増してきました。近年は猛暑・大雨・厳冬など極端な天気が相次いでいますが、この気候変化は私たちの身体へも大きく影響を与えると考えられています。
例えば、「雨が降ると関節の痛みが増す」「寒い日は神経痛が強くなる」「季節の変わり目で風邪を引く」というように、気候の変化で体調が変わることは多くみられます。そういう私も雨が降ると、学生時代にケガをしたところがズキズキと疼くことがあります。
東洋医学には、四季の変化と同じように人(人体内部)もその季節に応じて変化していくという考え方があり、“気候の変化と体調の関係”は、身体を診るうえで重要な要素とされています。

東洋医学の季節観
 東洋医学の中では、暑さ・寒さなどの気候変化を「風・寒・暑・湿・燥・火」の6つに分類して考えます。これらは「六気(ろっき)」と呼ばれ、万物を育む働きがあり、人体に対してもともとは無害のものです。六気の働きが四季に応じて正常に行われていれば、私たちの身体もそれに応じて順応していくのですが、これらに過不足がある場合(猛暑・冷夏・厳冬など)や、季節外れで変化が起こる場合(異常気象・季節外れの台風など)では、身体がその変化になかなかついていけません。このような気候の異常変化は、身体に不調を引き起こすきっかけとなり、東洋医学ではこれを「邪気(じゃき)」と表現します。

不調の引き金になる六邪について
 自然界の邪気には「風邪・寒邪・暑邪・湿邪・燥邪・火邪」の6種類(六邪:ろくじゃ)が存在します。この六邪は異なった性質を持つため、それぞれが身体に特徴的な不調をもたらします。

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【風邪(ふうじゃ)】…風(ふう)の邪気
 風邪とは風(ふう)が邪気に転化したもので、気候では「強い風」のことを示します。年間を通じて存在するのですが、春一番のように特に春先に強まると考えられています。
 風は急に強くに吹く性質があるため、身体に入ると比較的短時間で症状が出現します。

風邪の特徴
 ・急に症状が出るが、長引くことは少ない
 ・上半身(特に頭部・顔面部など)に症状が現れやすい
 ・症状が次々に変化する

現れやすい症状
 ・頭痛  ・鼻詰まり  ・喉の痛み  ・顔のむくみ  など

※風邪(かぜ)の諸症状がこれに当たります。風邪(ふうじゃ)は風に乗せて他の六邪を運ぶと考えられており、風の強い日は体調を崩しやすい日とも言えます。

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【寒邪(かんじゃ)】…寒(かん)の邪気
 寒邪とは寒(かん)が邪気に転化したもので、「強い寒さ・冷え」のことを示します。特に冬場に強まりますが、冷房の効いた室内に長時間居たり、雨に濡れたりして身体を冷やしてしまうことでも影響を受けます。寒邪が身体に侵入すると、皮膚や筋肉が冷えて硬くなり身体の動きが悪くなります。

 
寒邪の特徴
  ・身体が固まり、筋肉や関節の動きが悪くなる
  ・痛みが感じやすくなる

現れやすい症状
 ・寒さに敏感になる ・手足の冷え  ・身体のこわばり  ・節々の痛み  など

 ※寒邪によって動きが悪くなった筋肉は、ケガをしやすい状態になっています。そのため冬場はぎっくり腰や寝違えなどの急な痛みが起こりやすくなります。

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【暑邪(しょじゃ)】…暑(しょ)の邪気
暑邪とは暑(しょ)が邪気に転化したもので、「夏場の猛暑」がこれに当たります。暑邪が体内に入ると、水分が消耗されてしまい、身体に熱がこもります。

 暑邪の特徴
 ・体内の水分を消耗する
 ・熱がこもり、体温が上昇する

 
現れやすい症状
 ・高熱  ・多汗  ・喉の渇き  ・手足の痙攣  など

 ※暑邪の諸症状は、熱中症の症状に当てはまります。近年の記録的な暑さは暑邪の影響力をより強めているため、こまめな水分補給が大切です。

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【湿邪(しつじゃ)】…湿(しつ)の邪気
湿邪とは湿(しつ)が邪気に転化したもので、梅雨時期や夏場の「強い湿気」のことを示します。水の性質を持ち、これは“透きとおった水”でなく“濁っていて粘り気がある水”と考えられています。そのため身体に入ると、体内の巡りや内臓機能が停滞します。

 
湿邪の特徴
 ・体内の血液や水分の巡りを停滞させる
 ・下半身に症状が出やすい
 ・症状を長引かせる

 
現れやすい症状
 ・足のむくみ  ・関節痛(特に膝や足首) ・全身倦怠感  ・食欲不振  など

※雨が降ると関節や古傷が痛むのは、湿邪が関節内の巡りを停滞させることで起こると考えられています。

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【燥邪】…燥(そう)の邪気
邪燥とは燥(そう)が邪気に転化したもので、秋の強い乾燥のことを示します。燥邪は身体を内外から乾燥させるため、皮膚や髪の潤いが不足したり、免疫力が低下したりします。

 
燥邪の特徴
 ・身体の潤いが不足する
 ・免疫力が低下して病気に罹りやすくなる

 
現れやすい症状
 ・口や鼻の渇き  ・皮膚や髪の乾燥  ・咳や痰  ・喘息  など
 
※口や鼻にある粘膜は、適度に湿っていることで病原体となるウイルスや菌を排除します。しかし秋から冬の乾燥シーズンは、燥邪の影響で粘膜が乾燥して免疫機能が低下しやすくなるため、風邪やインフルエンザが流行します。

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【火邪】…火(か)の邪気
火邪とは火(か)が邪気に転化したもので、真夏の強い暑さ・日差しのことを示します。前述の「暑邪」よりも熱のエネルギーが強く、炎が燃え上がるように上半身に影響が出やすいとされています。

 
火邪の特徴
 ・上半身に症状が出やすい
 ・炎症性の症状が出る

 
現れやすい症状
 ・高熱  ・多汗   ・皮膚のただれ(炎症)  ・意識障害  など

 ※夏の日焼けも火邪の症状の一つです。ひどい場合は水ぶくれや発疹といった炎症性の症状が起こるため、強い日差しを浴びた時は、日に焼けたところを氷や冷たいシャワーで冷やしましょう。
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六邪から身体を守るために
上記にあげた六邪は、季節・時間・環境によって、影響力が異なります。
例えば、夏季に強まる暑邪は、日差しが強く気温が最も高くなる14時頃が勢力のピークとされています。また、室内よりも屋外で働く人の方が暑邪の影響を強く受けるため、夏場のこまめな水分補給や強い日差しを当たらないような工夫は、体内に熱がこもらないために必要なことです。またこれから勢力が拡大する寒邪は、日中よりも気温が下がる夜間に強まります。就寝時は身体が無防備になって寒邪が侵入しやすくなるため、身体を冷やさないような服装・寝具がオススメです。きつい服は血行が悪くなって身体を冷やす原因となるため、ゆったりとした服装が好ましいでしょう。

このように、六邪による影響はある程度予測が出来ます。上記のような六邪による症状に心当たりがある方は、季節が変わる前に服装や空調管理に気を付けるなど邪気に負けない備えをすることが大切です。食事や睡眠をしっかりと摂って自己免疫力を高めておくことも大切ですし、六邪から身を守るためにツボを刺激することも有効です。【六邪に効果的なツボ】(
←クリック!!)

東洋医学では、古くから自然の変化と身体の関係について重要視し、「邪」という考え方を用いることで健康への意識を高めてきました。東洋医学における視野の広い病気の捉え方は、健康に対する考え方を見直し、生活をより豊かにするためのヒントがたくさん詰まっています。
忙しく毎日を送る中で、自分の健康について気を遣う余裕がない方も多いかと思います。身体は日々変化するものですから、ひとつひとつの気遣いが健康に直結します。
来たる冬(寒邪)に向けて、ご自身の健康を今一度見直してみてはいかがでしょうか。
平成26年11月1日
仁鍼灸治療院 鍼灸師 塩原祐太
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