仁鍼灸治療院(江戸川区・葛西)は、はりきゅう・マッサージ・スポーツマッサージ・リラクゼーションの鍼灸治療院です。
仁鍼灸治療院・ホーム
HOME お知らせ&院内データ 治療案内 家庭でできるツボケア 料金 Q&A 美容鍼灸
ストレッチ&エクササイズ スタッフ J's Diary リンク JIN PHOTO GALLERY サイトマップ
HOME >> スタッフコラム >> vol.4(2005/12/12)
J's diary(院長日記)
院長日記。不定期に
更新しています。
Field of dreams〜院長日記番外編〜
〜院長日記番外編〜
スタッフの日記です。不定期にUPしてまいります。
vol.4(2005/12/12)
 12月に入り、いよいよ寒さも厳しくなってきました。本格的な風邪(カゼ)の季節の到来です。
ニュースや新聞などでも連日、インフルエンザの話題が目や耳に飛び込んできます。年末の慌ただしさに身体も少々疲れ気味で、体調を崩されている方も多いのではないでしょうか?
 今回は東洋医学からみた「風邪」というものに触れてみたいと思います。風邪とはご存知の通り、身体の中にウイルス(風)が入ることによって、ひき起こされる諸症状のことです。

 カゼという字は「風」(ふう)「邪」(じゃ)と書きますね。東洋医学の考え方では、自然の気象状態を風(春:2〜4月)・暑、火(夏:5〜7月)・湿(長夏:7月)・燥(秋:8〜10月)・寒(冬:11〜1月)という6つの現象でとらえ、これを六気【ろっき】と呼んでいます。六気の変化が正常な場合、我々の身体はそれに順応し人体活動を促します。
 しかし、気候の変化が異常・急激な場合、また人体が六気に対して著しく抵抗力をなくした場合は、六気はそれぞれ
風邪・暑邪・火邪(熱邪)・湿邪・燥邪・寒邪という邪気(外邪)となって人体に影響を与えるのです。これら6つの外邪を六淫【りくいん】といいます。カゼはこの「外邪」といわれる「六淫」が身体に侵入することにより、ひきおこるものだと考えられています。風邪の「風」は六淫の一つで、先人は活発に動き回り、変化する様を自然の風に例えてそう表現したようです。このように考えるとウイルスなども正に「風」そのものですね。

 風邪の予防には、外邪が身体に入りこまないように、外邪の侵入に素早く対処することが大切です。特に「乾燥」と「冷え」には要注意です。外出時には屋内に入った時のことも考えて上手に体温調節ができる服を選びましょう。また首筋を保温するマフラーやネックウォーマー、外邪の侵入を防ぐマスクなどはとても有効です。

 では風邪の治し方についてはどうでしょう?これについても東洋医学と西洋医学ではその考え方の違いがはっきりと表れており、アプローチ(対処)の仕方も異なります。
 例えば風邪で発熱した場合、西洋医学の投薬では解熱剤を使い、そして冷やします。また、咳や鼻汁、鼻づまりなどの諸症状に対してはそれらを抑える薬を処方します。

 これに対して東洋医学では逆に身体を温めて体温を上げ、汗をかかせるようにします。これではさらに熱が上がって大変なことになるのでは?と考えますがそうではありません。
 そもそも熱は風邪によって出るのではなく、あえて熱を出して生体内に侵入してきたウイルスを攻撃しているのです。人間の身体には元来、
恒常性保持機能(=ホメオスタシス:生体の内部環境を常に一定に保つための自動調節機能)が備わっていて、生体内に有害因子が入ってくるとこれを排除しようとする働きをします。風邪のひき始め、関節の痛み、頭痛がするなど少しおかしいなと感じた時は、身体全体を温めて早いうちに熱を発散することが大事なのです。
 漢方薬も葛根湯などは有名で良く聞きますが、他にも症状に合わせて数多くの種類があります。これらは共通して一時的に体温を上昇させる効果のあるものが多く、これによって体温調節中枢が働き、自然に発汗し解熱させています。
 このように「症状を抑える」ことにポイントをおいた西洋医学的アプローチに対し、漢方薬を含めた東洋医学的アプローチは身体の中から外邪を追い出し、人体の自然治癒力を高めることに主眼をおいたものであると言えるでしょう。東洋医学療法は特に風邪の初期症状に対してとても有効で、本格的な風邪へと移行するのをくい止めることに繋がります。身体が熱を放散し、ウイルスと戦っている時は当然体力を消耗しますので、数日はなるべく安静にしてください。

ちなみに風邪の予防や初期症状に対しては主に以下のようなツボを使います。
風門【ふうもん】:東洋医学でみる風邪では、まさに風の邪気が入りやすい場所とされています。風邪のひき始めに「ゾクッ」とすることがよくあります。
大椎【だいつい】:自律神経の機能を高める効果があるとされ、「冷え」などに有効です。
肺兪【はいゆ】:主に呼吸器系の機能を安定させる効果があります。
※これらのツボを温めるには、入浴時にシャワーで熱めのお湯を当てたり、ドライヤーの温風を当てる、外出時にはカイロなどを当てるなどの方法があります。風邪だけでなく「冷え性」の方にも有効なので是非試してみてください。

 昔から「風邪は万病のもと」と言われるように、様々な症状もいわゆる風邪によるものだけではなく、背景にほかの要因が潜んでいる場合もあります。長く高熱が続いたり、明らかに普段と異なる変化を感じたら早めに医療機関を受診されることが大切です。
 たかが風邪と油断せずに、東洋医学と西洋医学を時期や症状に合わせて上手に使い分けることが早期回復のために重要ではないでしょうか。。
平成17年12月12日
仁鍼灸治療院 院長 石岡 俊祐
ホーム | お知らせ&院内データ | 治療案内 | 家庭でできるツボケア | 料金 | ストレッチ&エクササイズ | 美容鍼灸 | スタッフ | Q&A | J's Diary | リンク
JIN PHOTO GALLERY | サイトマップ
(C) Copyright 2005 Jin Shinkyu Treatment academy. All right reserved.